4人で音楽を作り続けたい、OKAMOTO
’S 30年後を見据えた音作り

OKAMOTO’S

OKAMOTO’S。「BL-EP」はアナログレコードと配信という振り切った形態でのリリース。その意図とは?

 4人組ロックバンドのOKAMOTO’Sが12月21日に、ミニアルバム『BL-EP』をリリースする。47都道府県をまわるツアーを10月29日に終えたばかり。そのツアー中に制作した楽曲が『BL-EP』に収録されている。今作はアナログレコードと配信という振り切ったリリース形態で展開。あえてCDではリリースしないというその経緯や、“BL"に込められた想い、さらに「4人で死ぬまで音楽を作り続けて行きたい」というその答えに辿り着くまでの経緯など、4人に話を聞いた。

4人で死ぬまで音楽を作り続けて行きたい

オカモトショウ

――6月に始まった『OKAMOTO'S FORTY SEVEN LIVE TOUR 2016』は長いツアーでしたが、47都道府県を終えて心境の変化はありますか?

オカモトショウ 初の47都道府県ツアーでどうなるかという思いがあって、色々なバンドの先輩に話をしました。答えはバンドによって様々で「1回のツアーでそんなに長くやらない事にしているんだよ、ウチは」という回答や、「30何本やったらすげえ気まずい事になったから俺らは20何本までにしている」だったり。逆にもっと長くやる人もいますが、みんな決まって言うのは「きっと仲が悪くなるよ」、長いツアーを回っていたら絶対に途中で何かが起こって、下手したらそれがバンドの解散につながるきっかけになるかもよ、という話をよくされていて。

――実際に解散までいってしまったバンドもいたのでしょうか?

オカモトショウ ずっと仲が良かったのに、全都道府県ツアーを回った時にものすごいケンカをしたという話は実際に聞いたことがあります。もちろんそのバンドは解散していませんが「やらなきゃ良かったと思う」と言っていました(笑)。

――険悪なムードにはなることはありそうですよね。

オカモトショウ そういった話も聞いていましたが、前作のアルバム『OPERA』がロック・オペラに挑戦した壮大な作品だったので、一度自分たちの作品としての表現が一段落したという思いで、「今年はライヴの1年」にしようと。さらに、やるんだったら徹底的にやろうという思いからの全都道府県ツアーでした。個人的にはまた原点に戻るというか、バンドの筋力をもう1回付け直そう、このツアーを経てパワーアップしようという思いがあってツアーに臨みました。それは俺たちバンドにとっての話であって、お客さんにとってはどんなテーマになるのかと思った時に、さっき話したバンドの先輩達から聞いた話というのが1つのテーマだなと。これを経て俺らがどんな関係性になるのかという事も含めて。

――そのテーマに挑むのも冒険ですよね。

オカモトショウ そもそも何でこんなに長いツアーを組んで筋力を付けるのか、その意味、そしてそれが結果としてどうなるのか、それを改めて口に出して言っておこうかと思って。俺にとっての一番の成功というのが、この4人で死ぬまで音楽を作り続けて行こうという事で、結果としてそれを各地で言って回るツアーでした。

――その答えはどの辺で気付かれましたか?

オカモトショウ 半分を過ぎたくらいからかな。その前までは「4人で死ぬまで音楽を作り続けて行きたい」という言葉自体は出て来てなくて、もう少しぼやっとしていました。ツアーが終わるまでに解散しちゃうかもよと言われたけど「俺たちが解散する訳ないだろ」と。ライヴのMCで、よりハッキリとその想いが言葉になったのは、ツアーが半分過ぎてからです。

――その想いはメンバーに伝えていたのですか?

オカモトショウ いや、それは照れくさすぎて(笑)。

オカモトコウキ 「死ぬまでやろうと思うんだけど…」みたいな?

――急にMCで言い始めた?

オカモトレイジ 徐々にそういう形になっていったという感じです。

ハマ・オカモト 表現がだんだん強くなっていった。

――そういう気持ちの変化を目の当たりにしてどうですか?

オカモトレイジ エモくなってきていいなと思いました。

オカモトコウキ でもそれを改めて皆に言うという事は大事だと思いました。

ハマ・オカモト もともと僕らは凄く分かりづらいんです。ライヴに関しても曲調も含めて、そんなに分かりやすくやっているつもりもあまりなくて。ステージに出る前に円陣を組んで「ウォー!」と気合い入れをする様なバンドではないからこそ、ああいう風に初めてと言っていい程、見ている人にとっても分かりやすく、入りやすい表現方法で、明確にフロントマンが言うという場面を徐々に作っていったので。

 ただ、それがバンドとして初めてのバトンがお客さんに渡った瞬間だったので、それはある意味、演奏の起爆剤になりました。結果、その言葉は野音に至るまできちんと伝わっていったのでそれは良かった。ショウ以外の3人が言う事ではなく、それはフロントマンのショウがどこかで見つけて、彼自身が伝えることだなと思っていたので。

――皆さんは付き合いが長いですよね?

オカモトショウ もう13、14年ですね。

――以心伝心はもちろんある?

オカモトショウ あります。

ハマ・オカモト それに近いです。先ほどのような事をショウがライヴで言うという事も。その延長なので、これ以上は言葉にできないというか(笑)。やっていった流れで生まれていった事なんです。

――自然な流れだったのですね。今回ケンカなどは全く無かったのでしょうか?

ハマ・オカモト ケンカは無かったです。基本僕らは言い方がへたくそなので全員怒っているという空気感になる瞬間は多々あります。身内しかいないから知っている人からすると何の違和感も無いのですが、傍から見ると「ケンカしているかも…」という雰囲気はあったかもしれない(笑)。演奏に関しての話し合いは今までで一番しました。でも、それは全然ケンカということではなくて。歴が長いと真面目なシーンというのをあえて作れなくて。

――という事は解散も無いという事ですね。良かったです。

オカモトショウ 無いです。皆が本当のところどう思っているか分からないですが、OKAMOTO'Sは各々様々な活動を既にしていて。そういう意味では“バラ売り”というか、それぞれのキャラを活かした露出の仕方をしているし、これからももしていくことになると思いますが、ソロ志向というか「音楽をやれればいいんだ」というだけだとしたら、もう既にバンドを辞めているんじゃないかと。この4人で音楽を作るという事に意味があるというか、そこに居る自分がどこか他の所に行っているという所に面白みがあると思っていて。だから解散という選択肢もないのではないかと。

いわゆる「パワー型」なんです

オカモトコウキ

――ツアーを回ってきて演奏面で大きく変化した部分はありますか?

ハマ・オカモト 自分達の事過ぎて客観視出来ないという欠点があります。

オカモトコウキ まさしく。演奏に関しては凄く気を遣っていました。いつも20本程のツアーを回る時はだいたい途中で少しテンションが落ちたりして、それでまた最後の方は良くなっていくという波があったりするのですが、今回のツアーはずっと良い水準のライヴが出来ていたと思います。演奏はやっぱりタイトになっていったのかな。

ハマ・オカモト いわゆる「パワー型」なんですよ。バーン!とやっちゃえば良い、という様な所が根本にあるので。ただそれだけだと情緒がなさ過ぎると最近思っていてそういう話もしていたところで。

――常に全開のような?

ハマ・オカモト そうです。わりとなだらかな所が欲しいという気持ちもありつつ、振り返ると「全部パワー型」ということが多かったので、そこは今回気を遣おうという事でリハから意識していました。でも実際は…きっと変わっているとは思いますが、実感するのは来年くらいになるかなと。あれだけやって何も変わっていなかったら逆にショックというか(笑)。

オカモトショウ もう素質ないよね(笑)。

――「パワー型」という事に関して、確かに初期の頃は僕もそう思いましたけど、現在は繊細さや“わびさび”が出たと感じるんです。

ハマ・オカモト YouTubeなんかで昔のライヴ映像が出てきて、それを観ると、もう信じられないくらい「パワー型」で。

オカモトコウキ ゴリゴリだよね。

ハマ・オカモト 凄いんですよ、やっている事が。それはそれでカッコいいと思っていたからやっていましたが、それとはまた違ってきたのが凄いというか面白いというか。昔のライヴを観ると「(バンドって)変わるんだな」と思いますね。

オカモトショウ あとは「〜っぽい」ということは、もう喜ばれないということが分かりました。ある種の自己満足の世界でもあると思っていて。それはそれで自分の中で追求したり、自分にだけ分かるように表現してみたり、そこから掘り下げて欲しいという思いと使命感だけは変わりませんが、「OKAMOTO’SはOKAMOTO’Sだぞ」というオリジナティを出したいと、ここ何年かはずっと思っています。結果的に、それが自分の様々な好きなものがきちんと昇華出来たというふうになっているのであれば、それは凄く嬉しいです。

――今作『BL-EP』を聴いて、こういうのはOKAMOTO’Sにしか出来ないという事を感じました。特に今回は新しいグルーヴの方向に移行したという印象がありました。今作はツアー中に書かれた曲がほとんどですよね?

オカモトショウ さんざん「ライヴの1年にする」と言っておきながら(笑)。

――まあそれは創作意欲が湧いたという事で(笑)。

オカモトショウ そうですね。「Burning Love」はもともとコウキが作っていて、それは「BROTHER」と制作時期がほぼ一緒でした。それこそ「パワー型」ではないOKAMOTO’Sを表現している曲で。明らかに自分達の新しい一面であり、それを自分達のもう一つの武器だと思っています。そのカラーをひとつにまとめた作品を作ったらいいんじゃないかとコウキが提案して。

オカモトコウキ その通りです。「Burning Love」は「BROTHER」と同時進行で作っていたのですが、引き算で楽器隊を活かして、ファンキーで、入りやすくて、という事を上手い具合に混ざり合わせる曲に挑戦していたんです。それが今までで一番成功した曲が「Burning Love」で。今こういう方向性が出来たという手応えがあったので、早く聴いてもらいたいという思いもあってEPという形を提案しました。

当たり前の事が当たり前でなくなったという体験をして欲しかった

オカモトレイジ

――今回アナログと配信というリリース形式にした意図は?

ハマ・オカモト 配信はずっと地道に続けていて。バンド音楽としては配信でもきちんと注目されている方だという事なのですが、あまり実感のある事ではないんです。でもそう言われる事自体は凄く嬉しい事で。僕らは物を買って聴くタイプなので最初は(配信の)買い方も分かりませんでしたが、今は生活の中に組み込まれているシステムになっていますし、目を瞑っているコンテンツという訳にはいかないので、そこには力を入れたいという事が強いです。

 レコード媒体は、世のブームどうこう関係なく好きなんです。前作のアルバム『OPERA』をリリースした時も作りましたし、「今回もレコードはやりたいよね」という意見が出まして。

オカモトショウ 海外のアーティストのアナログ盤だと、QRコードが同封されていてそこからアルバム音源をダウンロードも出来るものがりまして。「アナログ盤と、配信でケータイに入れるシステム」というのが1つの正解というと変かもしれないですが、それに近い事をやってみたいなと思いました。もちろんCDはCDで当然好きですが。

 後は、配信だとまとめ売りで安く出来るので、今回は6曲1000円なんです。アナログの方はすごくイケてるTシャツを付けて。先にTシャツのデザインを決めて、それをジャケットにするというアイデアをデザイナーさんにお願いしました。「物は、もの凄く高価で面倒くさい物」という、少し面白い売り方をしたかった。

――皆さんは普段アナログで聴く事が多いですか?

ハマ・オカモト 家では多いかもしれないです。

――昨今ブームとはいえども、若い方でアナログレコードを聴く方は少ないと思うんです。

オカモトショウ そうですよね。

――アナログの音は素晴らしいのですが、売るとなると発行枚数の関係などであまり積極的ではないという部分があると思われます。それでも音にこだわったという部分が大きいでしょうか。

ハマ・オカモト それもそうですし、「CDが無いんだ」という、当たり前の事が当たり前でなくなったという体験をして欲しかったという意図もあるかもしれないです。「じゃあ何で聴けるのだろう」となった時に、プレイヤーが無ければ配信をやってみようかなと考えたり。そういうワンクッションがあるだけで随分違うのかなと思ったりしました。これはあえて、若干マニア向けというかそういうつもりでやっていて、「良い」となったらCDが無かろうが売れるものは売れると思うので、そういう気持ちで一回やってみようという結果でもあります。

――レコーディングは順調にいきましたか?

オカモトコウキ ツアーの間だったのでそんなに時間はかけなかったのですが、今までとは違うエンジニアの渡辺省二郎さんという方と組んだんです。ハマ君がずっと一緒にやりたいと言っていた方でもあって。ダンス向けの音、作り込んだレコーディングっぽいドラムの音や、様々な楽器の音のディレクションが得意な方で、そこも含めて今回はサウンドの印象が大きく変わりました。

――楽器隊のレコーディングは一発録りですか?

ハマ・オカモト おおまかにはそうです。細かいところは「せーの」でやりながら気付く事が多いですし、時間もあまりない中なので。最近は後からそこだけ違う録り方をしたりすることも色々と試しています。でも基本的には皆で、一発でやって演奏したものから得ているので、感覚的には一発録りということが多いです。

――曲のアレンジ作業も普段とは違いましたか?

ハマ・オカモト 自分はだいぶ変えました。やりながら「こっちの方が良い」ということがたくさんあったので。後は渡辺省二郎さんが作る音がカッコいいので。ツアーから帰ってきて翌日に録って、また地方に戻るというタイム感が多く、その合間の瞬発力ではそれまでに閃いたアレンジだけで録り切ったという感じではなかったです。その日に出てきたものも色々とありました。

――その時の空気感が収められていると。

ハマ・オカモト そうですね。その限られた時間で。僕らは普段リズム録りは早い方ですが、今回は時間がかかった方ですね。珍しく終電ギリギリになったりして。

オカモトレイジ セッティングをして「じゃあ合わせてみましょうか」という中でやった1回目がOKテイクになったり。

――そのパターンはけっこう多い?

オカモトレイジ 他のミュージシャンの方とやると多いですね。以前、東京スカパラダイスオーケストラとレコーディングした時もそんな感じで一発OKになって。

ハマ・オカモト 「パワー型」だった時期に養われたものが多いので。今回は新しい試みでもあるんです。

オカモトショウ 逆にギターはほとんどダビングしてないしね。

オカモトコウキ 普段はもっとギターロック然とした曲が多いのでそうでした。今回はシンプルな事をやってループしているけど凄く踊れるような感じで。

――ドラムサウンドも今回はかなりタイトですね。

オカモトレイジ いつものレコーディングに比べたらかなりミュートをしています。

オカモトショウ エンジニアが渡辺省二郎さんになって一番変わったのはドラムですね。圧倒的に音像が違うし、別の人が叩いているのかと思うぐらい。

オカモトレイジ プレイもそれに合わせて変えましたので。

――そこは難しかったですか?

オカモトレイジ 個人的にはものすごく好きでした。自分の音楽的ブームがそういった感じのマシーンっぽいものなので。最近ほとんどロックを聴いていないんです。だからロックからかけ離れてくれたおかげで、自分はやりやすかった。

――無機質とも言える感じ?

オカモトレイジ そうですね。シンセサイザーが作りたい音、というイメージです。

『BL-EP』というタイトルにするつもりは全然なかった

ハマ・オカモト

――そこがいつもと違うから新しい印象があったのでしょうね。『BL-EP』は「Burning Love」と「Border Line」の頭文字をとったもの?

オカモトショウ そうです。実は当初『BL-EP』というタイトルにするつもりはありませんでした。「Burning Love」と「Border Line」の頭文字が一緒だということに偶然レイジが気付いたんです。「Phantom(By Lipstick)」だけもともとは「まぼろし」という日本語の仮タイトルがついていまして。

オカモトレイジ 「Burning Love」が映画「にがくてあまい」の主題歌なのですが、その映画の内容にボーイズラブの要素も含まれていて。その世界観も意識しながら作っていて仮タイトルが「バニラ」で、そこから「Burning Love」になって「これBLじゃん」と、リンクしたねという話になったんです。それでそれとは全然関係なく作っていた「Border Line」も「これもBLじゃん!」という話になっていって。

 「まぼろし」と「NEKO」は全く関係なかったのですが、ボーイズラブで「ネコとタチ」という関係があるじゃないですか? それもやっぱりたまたま「NEKO」とタイトルを付けていて「ここまで来ると『まぼろし』にもBLを絡めたいよね」という話になって「Phantom(By Lipstick)」と。少しそれは無理矢理なんですけど。

オカモトショウ ただ、「まぼろし」はレイジがそれを提案する前から、口紅の幻を追いかけている男の歌でした。タイトルは「Phantom」にしようとしていましたが、どうにかBL要素が入らないかなと思って「By Lipstick」を入れて「口紅の影に寄る」という感じにしました。

ハマ・オカモト あとは単純に「Burning Love」から始まった作品なので『Burning Love – EP』というのがそもそものタイトル案の筆頭で。総称というよりかは、その曲がきっかけという意味合いが強かったです。

オカモトレイジ ツアーの合間に作ったから、“俺たちボーイズ”のラブが無かったら出来なかったと思いますよ。“俺たちボーイズ”のラブって曲だと思います(笑)。ツアーで“俺たちボーイズ”が崩壊していたらこんなに順調に行ってなかった。

――ツアー中ですからね。もう嫌だとなったら作らなくてもいい訳ですから。でもそれは皆さんの意識が一致したという奇跡の一枚みたいな所でもあるのでしょうね。

オカモトレイジ ボーイズのラブな新しい形です。それ、帯に書いて欲しいなあ…。

ハマ・オカモト 遅い、もう遅い!

――ちなみに「NEKO」は何かの比喩でしょうか?

オカモトショウ 悲しい男の歌なので「彼女が帰ってこねえかな…」という意味もありますが、単純に俺が最近猫を飼い始めたという事もありまして。最近どんどん生活に密着した歌詞を書くようになってきていたんです。「BROTHER」も「ROCKY」もそうですし。そういう、俺にとって親密なものを歌にすることにハマっているというか。そういうものは英語にすることが多かったのですが、「NEKO」は全部日本語で書いてみようと思って、しかもラップでやれたら面白いかなと思いました。

 後は、「クリスマスに向けて」という感じの内容を書いた事がなかったんです。あまり季節感を出してこなかったバンドなので。そもそも「クリスマスに4、5曲ダンスチューンが入っているEPをファンに向けてのプレゼントとして出せたらいいよね」というコウキの発想があって。それで孤独なクリスマスをテーマに…(笑)。

――こういったテーマは、書いていていかがでした?

オカモトショウ 面白かったです。この歌詞は凄く気に入っています。

――耳に残るんです。サビの「猫なでよう」って。

オカモトショウ 何ていうサビの入りだ、酷い歌だ、ということもありつつ(笑)。

――いえいえ、キャッチーですよ。

オカモトショウ そっちに転んだらいいなと思って書いたので嬉しいです。

――では今作『BL-EP』についてお一人ずつコメントをお願いします。

オカモトショウ 俺たちの今まで出して来なかった肩の力が抜けた感じや、そういう空気感も存分に出ていると思います。買って聴いておしゃれな気持ちになってくれたら嬉しい。最近、同世代がそういうシーンで盛り上がっているので、そういうアンテナをはっている人に「OKAMOTO'Sもいいね!」と思ってくれたら嬉しいです。

ハマ・オカモト 個人的に音が凄く好きな感じで録れました。レコード芸術というか、レコーディングしたものの良さというのを、前作のアルバム『OPERA』をつくるにあたってから気にし始めたバンドでもあるので、「ライヴで観る方が本質が見える」と言われ続けてきたのが、それはそれで嬉しい事でした。ただ、レコーディングはレコーディングで時間をかけて、考えてやっている事なので、それをきちんと聴けるものにもっとしないという思いが少なからずありました。

 そういう意味ではだいぶそういうものになったと思います。単純に再評価を期待、というか。今からリリースするのに再評価の事を考えてどうするんだという話ですが、きっと20年、30年後くらいに「ヤバかった」と言い出すんだろうなと思うような作品が出来たと思っています。「それをリアルタイムで聴いていたよ」とドヤ顔が出来るように、是非今年中に聴いて欲しいです。

オカモトコウキ レコードにはTシャツが付いていますし、すぐ売り切れてしまうので、是非確保して手に取って頂けたらと思います。

オカモトレイジ ボーイズのラブの新しい形をよーくチェックしてくれ! DJ、レコードをかけてくれ!

オカモトショウ 家でも聴いて欲しいし、そういう場所でもかけてほしいね。パーティ会場だったり。

オカモトレイジ ナイトクラブでスピンしてくれ!

(取材・村上順一)

作品情報

OKAMOTO’S「BL-EP」

完全生産限定盤ミニアルバム「BL-EP」
12月21日リリース
▽収録曲

SideA
1.Burning Love
2.Border Line
3.NEKO

SideB

1.Phantom(By Lipstick)
2.NEKO(Remix) feat.呂布/MUD
3.Burning Love(Instrumental)

Tシャツ付きアナログ盤 5000円(税抜)
iTunes他サイトで配信同時リリース

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