I Don’t Like Mondays.ライブに新風
吹かす、ファッションの融合

ファッションショウを組み込みあらたなライブの形を示したI Don’t Like Mondays.

ファッションショウを組み込みあらたなライブの形を示したI Don’t Like Mondays.

 ファッションと音楽の融合を掲げて活動するI Don’t Like Mondays.が11月19日に、東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で全国ツアー『I Don't Like Mondays. “FASHION” 1st Tour』のファイナル公演を開催した。9月にリリースした2ndフルアルバム『FASHION』からの楽曲をメインに、シングル曲や前作『TOKYO』からの楽曲など、アンコールを含めて全21曲を披露。中盤にはファッションショウもおこなうなど、まさしくバンドとファッションが一つになったお洒落なステージを展開した。

嫌なことやネガティブなこと、全部ここに置いていってください

I Don’t Like Mondays.

I Don’t Like Mondays.

 フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの「リラックス」が流れるなか、逆光に照らされたシルエット状態のメンバーが登場する。1曲目、ツアータイトルにもなっている「Fashion」が鳴り響くと、場内は大歓声に包まれた。悠(Vo)は片手をポケットに突っ込み、反対の手でリズムを取る。軽快なビートにファルセットの歌声が心地良く響く。前半は、1stEP『PLAY』から数曲を披露した。「PERFECT NIGHT」では“Put your hands up!”のかけ声で、観客は手を挙げ揺らす。ファンキーなディスコサウンドの「BADMAN」では、兆志(G)のギターソロに歓声。ジャンプして盛り上がった「MEMORIES」では、悠がサングラスを外してさらなる歓声があがった。

 「東京、調子はどう? 暖まってきた? 超良い景色だね。今日は最終日だから、日頃のストレス、嫌なことやネガティブなこと、全部ここに置いていってください。ところで、これまでに浮気されたことのある人はいる?」と問いかけると「ハーイ!」と、客席でたくさんの手が挙がる。「みんな正直だね。そんな君たちにこの曲を捧げよう!」と、「Sorry」を披露。スタンドマイクに手を掛けて歌う悠。謙二(B)が手拍子を促すと、場内に手拍子が響き渡った。

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 中盤には、セレクトショップ「RESTIR」とのコラボで、ファッションショウもおこなわれた。最新ファッションに身を包んだモデルが次々とウォーキングを披露すると、客席の女性ファンから感嘆の声があがる。そして最後のモデルとして登場したのは……モデルならぬ、毛皮のコートを着た悠。実は僕でした。テヘペロ! みたいないたずらっぽい笑みを浮かべると、笑いと共にさらなる歓声があがった。

続けて演奏されたのは「Crazy」。バックに設置されたLEDパネルには、ファッション雑誌を思わせるような華やかな色と文字が映し出される。メンバーも衣装チェンジして、前半のジャケットスタイルもキマっていたが、ラフなスタイルも実にかっこいいと思わせた。さらに曲中には、先ほどウォーキングを披露したモデルも登場しポーズを決め、最後に全員後ろを向くと背中にはFASHIONのグッズロゴであるFマークが。自分たちのファッションブランドもちゃっかり宣伝。

辛いことがあったときは、今日のみんなの笑顔を思い出します

I Don’t Like Mondays.

I Don’t Like Mondays.

 前半はクラブテイストの楽曲が多かったが、後半はロック色も聴かせた。1stアルバム『TOKYO』に収録の「Love Yourself」は、口ずさみやすいメロディーが秀逸。

 間髪入れずに兆志がスポットライトを浴びながら観客に向けてギターを弾くと、そのプレイに拍手と歓声が沸き起こった。骨太なファンク・ロックサウンドの「TOKYO BROTHERS」では、「東京、そんなもんじゃねえだろ? おまえらの声を聴かせてくれよ」と観客をはやし立てる。「FIRE」の前には「1タイムと言ったら1回、2タイムと言ったら2回。分かってる?」と、悠の声に合わせてクラップするコール&レスポンスが始まる。ラストの「Tonight」では、EDMとロックが融合した、スケールの大きなダンスサウンドを聴かせ、バックに流れる流星のような映像に、宇宙に浮かぶダンスホールで踊っているような感覚になった。ビートに合わせてメンバーがジャンプすると、観客も一斉にジャンプ。会場とバンドが一体となって音楽を楽しんだ。

 アンコールでは、ほぼライブでやったことのない曲をと「Life」を披露した。ピアノと歌で始まる、しっとりとしてスケールの大きなナンバー。様々な“生”が彷彿とされ、胸が温かくなる。「初ワンマンは渋谷WWWで、今日は2000人を超えるたくさんの人が来てくれて。たくさんの人が協力してくれたおかげで、僕らは今ここに立っている。改めて、音楽と一つになって心震える瞬間を何度も感じました。楽しいことばかりじゃないし、辛いことがあったときは、今日のみんなの笑顔を思い出します」と歌に込められたメッセージがMCのコメントと重なり、命や生きることの素晴らしさが胸に広がった。

 音楽とファッションの融合をテーマに、実におしゃれでスタイリッシュなステージを展開したI Don’t Like Mondays.。近年広がりを見せている、ダンスロックバンドのシーンに新風を吹かせている彼らが、ライブのあり方の可能性を広げてくれそうだ。(取材・榑林史章)

セットリスト

『I Don’t Like Mondays. “FASHION” 1st Tour』
11月19日 Zepp DiverCity(TOKYO)

01.Fashion
02.STAR DRIVE
03.Perfect Night
04.BADMAN
05.MEMORIES
06.Sorry
07.SUPER SPECIAL
08.Stranger
09.Marry me
10.Crazy
11.Freaky boy
12.Game over
13.Girlfriend
14.Love Yourself
15.TOKYO BROTHERS
16.FIRE
17.Don't look back
18.Right before sunset
19.TONIGHT

ENCORE
En1.Life
En2.WE ARE YOUNG

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