優勝賞金400万円 『シャドウバース』
最強を決める「RAGE vol.3」開催 大
会内容を完全レポート





まず、『シャドウバース』について簡単に解説しよう。『シャドウバース』はスマートフォンやPCブラウザでプレイできる対戦型のTCG(トレーディングカードゲーム)だ。ルールに細かい違いはあるが、『マジック・ザ・ギャザリング』や『ハースストーン』などと同じジャンルに属する。

『シャドウバース』の特徴は、デッキごとにある“クラス”の存在だ。クラスには「エルフ」「ロイヤル」「ビショップ」「ネクロマンサー」「ヴァンパイア」「ドラゴン」「ウィッチ」の7種類あり、プレイヤーはその中から1つを選択してデッキを構築する。クラス専用のカードもあるため、どのクラスを選ぶかでデッキの内容や戦術なども大きく変わってくるのだ。もちろんクラスによってデッキ同士の相性などもあり、それが今回の大会では重要な要素となっていた。

そして、優勝賞金400万円という、国産スマホゲーム史上類を見ない高額賞金となった今回の大会「RAGE」。「RAGE」は、年間を通じて複数ジャンルのゲーム大会を開催している次世代型e-Sportsイベントを指し、今までにも『ストリートファイター5』や『ベイングローリー』などの大規模大会を開催している。日本ではあまり馴染みのないe-Sportsだが、海外では参加プレイヤー数千万人、賞金1億円以上の大会もあり、超大型イベントとしてすでに認知されている。



今回のグランドファイナルに出場したのは、nakayama選手、ま選手、asupe選手、soomya選手、屈辱の決闘者選手、roro選手、りんご選手、hiroya選手の8名。大会で顔を合わせたり、一緒に練習をしている選手もおり、そういった場合、相手の手の内を読んでの戦いとなる。



まず今回のルールだが、「RAGEvol.3ShadowverseGRANDFINALS」では全5試合3本先取したほうが勝者となる。使用するデッキは、7種類のクラスから3つを選択。勝ったほうは、そのクラスのデッキが使用できなくなるので、最初に自分の得意なクラスを使うか、それとも温存するのか、最初のデッキ選択の時点で読みと戦術が重要になってくる。



最初に行われた1回戦4試合は、nakayama選手対ま選手、asupe選手対soomya選手、屈辱の決闘者選手対roro選手、りんご選手対hiroya選手で行われた。注目は2試合目のasupe選手対soomya選手。soomya選手は予選で一度asupe選手に敗れており、完全に対asupe選手用のデッキで必勝を期してきた。1戦目こそasupe選手が取ったが、残り3戦はsoomya選手がギリギリの繋がりでからくも勝利した。このように相手のデッキを完全に対策しても、ドローする順番によって簡単に有利不利が覆されるのが『シャドウバース』の特徴でもあり、面白さでもある。それが如実に現れたのが、カードゲーム歴が数か月と日が浅いroro選手対屈辱の決闘者選手のバトル。時間切れで完全に追い詰められたroro選手が、屈辱の決闘者選手のロビンフッドの能力を逆手にとり、冥府への道を発動して大逆転をおさめた。デッキの構築や読み合いなど、ここまで最善を尽くしてきた選手たちの実力はほぼ紙一重とも言える。誰が栄冠を手にするかは、『シャドウバース』の女神次第なのだ。

ちなみに今回の大会では、大会を外から見られるパブリックビューイングや来場者同士で『シャドウバース』の対戦ができるサイドイベント、コスプレイヤーによるコスプレショーなども開催。『シャドウバース』ファンなら誰でも楽しめる内容となっていた。













さらに大会の合間には、「RAGEvol.3」のテーマソング「OnFire」を、AK-69、般若、青山テルマが熱唱。会場を大いに盛り上げた。



準決勝へと駒を進めたのは、ま選手、soomya選手、roro選手、hiroya選手の4名。準決勝1試合目のま選手対soomya選手は、カードを的確なタイミングでドローできたま選手の勝利。2試合目のroro選手対hiroya選手は、hiroya選手が2本先取して王手をするも、その後roro選手が2本連取して逆王手。最後にエルフ同士のミラー対決を制してroro選手が決勝へと進んだ。

決勝前に行われた3位決定戦。初戦、ウィッチを選択したhiroya選手だったが、エンシェントエルフの処理に手まどい敗北。しかし、2戦目勝利後、3戦目でツバキを連引き、4戦目はエルフデッキで勝利した。

そして運命の決勝戦。冷静なカードさばきを見せたま選手と、経験は少ないながら土壇場で勝利をつかみ取ってきたroro選手の戦い。



1試合目はroro選手がエルフ、ま選手がビショップを選択。ま選手は、エルフデッキの定番であるフェアリーをエンジェルバレッジで一掃し、鉄槌の僧侶を配置。この処理に手間取ったroro選手は回復でしのぐもま選手に押し切られた。2試合目、roro選手はビショップ、ま選手はロイヤルを選択。roro選手が相手のフォロワーを全て破壊するテミスの審判を持っていると読んだま選手は、オトリを配置してテミスの審判を使わせる。直後に海底都市王・乙姫をドローして戦況はま選手の有利に。さらにま選手は、ジャストタイミングで味方を全体強化するセージコマンダーをドロー。roro選手の残りHPをピッタシ削りきって2連勝とし王手。エルフ同士のミラー対決となった3試合目、進化したエンシェントエルフの打開カード/フォロワーを使いすぎたroro選手は、防戦一方に。しかし回復で粘り、新たなる運命から冥府への道で大勢が逆転するかに思えたが、ここでま選手も冥府への道をドロー。しかも2連続で引き、3試合目もま選手が勝利して、優勝となった。



授与式では、CyberZ取締役の大友真吾氏からま選手にトロフィーと優勝賞金の400万円が贈られた。ま選手は賞金の使い道はこれから考えるとコメント。試合中は険しい表情を崩さなかったま選手だが、ここでやっと笑顔になり、『Shadowverse』のプロデューサーであるCygamesの木村唯人氏からのCMにでてほしいとの依頼にも快諾していた。

また、大友氏から「RAGEvol.1」で行われた『ベイングローリー』のアジアリーグと、『シャドウバース』の次回大会に関する告知が行われた。『シャドウバース』の日程などは、まだ調整中だそうだが、来春を予定しているとのこと。今回、安定した力を見せつけたま選手を破る選手は登場するのか。今回敗れた選手たちのリベンジも含め、大いに期待したい。



ちなみに本大会後、アフターパーティが開催された。ま選手たちトッププレイヤーやプロデューサーの木村氏といったスタッフと一緒に、食事や歓談が楽しめる貴重な機会とあり、会場のあちこちで『シャドウバース』談義の花が咲いていたようだ。



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