ゲスの極み川谷が夢みるアドレセンス
に接近:ロマン優光連載71

ロマン優光のさよなら、くまさん

連載第71回 ゲスの極み川谷が夢みるア
ドレセンスに接近

 ゲスの極み乙女。indigo la Endの川谷絵音さんが美少女アイドルグループ・夢みるアドレセンスに『大人やらせてよ』という楽曲を提供というニュース。まず、私が最初に思ったことは「絵音って名前見る度に思うんだけど、字面が絵恋ちゃんさんに似てるよね。絵恋ちゃんさんは里咲りささんに優しくしてくれて、本当にいい人! ありがたいことだ。いつか恩返しを…。」というものでしたが、一部の東京ローカルのアイドルに精通している人にしかわからない話だし、たかだかいちオタクの分際でどういう立場で語ってるのか意味不明だし、そもそも本題にまったく関係ないのでやめますね。

 川谷さんと言えば度重なる女性関係のスキャンダルで話題の主になった人。一回目のスキャンダルによってバンド活動に支障をきたすようなバッシングを受け、他のメンバーに迷惑をかける結果になったというのに、そのほとぼりも冷めないうちにまた女性関係のスキャンダルを起こしてしまうような人なわけで、まあ恋を我慢できない男なわけです。そんな恋愛自制心にかける男性が美少女揃いの夢アドに近づくとなると、ファンが心配になるのも仕方がないことです。
 どういう経緯で仕事を引き受けたか、いつの時期に受注されたのかはわかりませんが、川谷さんは謹慎を目前に控えている微妙な状態なわけですよね。それなのに、あんな可愛い子たちと関わる仕事をしたら、真偽は別にして、「女の子目当てで仕事を引き受けた、あいつこりてない!」みたいな風評が流れる可能性も高く、よりイメージが悪くなる可能性も高いです。
 運営にしても、川谷さんの作曲能力を見込んで楽曲制作を依頼したとしても、 ゲスな人たちには「炎上に便乗しようとしてる!」という見方をされかねないわけで、これまたイメージが悪くなる可能性が高い。そう考えると、誰にもいいことがありません。とはいえ、川谷さんだって仕事をしなければ食べていけないですよね。どうしたらよかったのでしょう?

 私が考えるに、川谷さんが素性を隠し別名義で曲を提供すればよかったのではないでしょうか。
 川谷さんだとわからなければ、ヲタクも変な心配や不快感を味わわなくてもすむ。
 川谷さんも変な勘ぐりをされてイメージが悪くなるというリスクを回避した上にお金が貰える。
 誰が楽曲提供者であろうが、オタクはどのみち接触のためにCDを積んじゃうわけだから、川谷の名前を出そうが出すまいが売り上げはたいして変わらないだろうし、話題性といってもメンバーのことを考えれば変なイメージがつかない方がいいわけなんだから、運営にも、名前を出さないことによる利はあるわけです。
 とはいえ、後で川谷さんだと知ったらオタクは結局不安や心配におそわれるのは間違いないので、発注はお互いの損得をよく吟味してからやりましょう、という話なのでした。

(隔週金曜連載)

写真:2015年12月29日・紅白歌合戦リハーサル

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【ロマン優光:プロフィール】

ろまんゆうこう…ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『日本人の99.9%はバカ』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。現在は、里咲りさに夢中とのこと。

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