荘厳な景色を背景にした贅沢な一夜。世界遺産「高野・熊野夢舞台」コンサートに元ちとせが登場【ライブレポート】

    イベント開始前には、元ちとせとともに県関係者がともに登壇。全国から抽選で集まった300人の観客を前に、熊野那智大社にまつわるエピソードなどを披露。イベント前には会場周辺を散策し、由緒ある山中をめぐりパワーをもらったと語る彼女。ライブでもそのパワーを活かしたいと意気込みを語ってくれた。

    そしてライブ本番、1曲目「いつか風になる日」から優しくも力強い歌声で観客を魅了していく。ホールやライブハウスでは感じることができない壮大な自然の中、黒の着物の羽織を風になびかせ、ゆったりと風に乗るように歌いあげる姿はなんとも魅惑的だ。この日のステージはアコースティックギターとパーカッションのみとシンプルな構成。夜の帳に染み込むように広がっていく音はなんとも言えぬ心地よさを感じる。



    「リラックスして。この場所でみんなと仲良くなって帰っていきたい。ゆっくりと元ちとせの時間に付き合ってください」と、次曲「この街」へ。朱色の社殿、風が吹くたびにざわめく木々の葉音。そして歌詞にある“この街の空にも星は瞬く”の言葉の通り、夜空いっぱいに輝く星たち。この日だけの贅沢なステージセットに酔いしれるオーディエンスたちの表情はなんとも穏やかだ。



    ライブはその後も「ハナダイロ」や往年の名曲を集めた「洋楽メドレー」など、アップテンポな楽曲陣で観客とともに盛り上がり、会場のテンションが徐々に高まっていく。MCでは「大きくて偉大なパワーをもらえるこの場所に、歌を通じて呼んでもらえた」と感謝の言葉を告げる。そして「平和であることの大切さを伝えていきたい。この歌に出会えて、歌の旅が始まりました」と、デビュー曲「ワダツミの木」を披露。凛とした空気が張り詰める中、木魂するように彼女の深く温かな歌声が広がっていく。



    そしてイベントはあっという間にラストへ。昨年、戦後70年を機にリリースされたカバーアルバム『平和元年』から「ケサラ」を披露する。「小さなことでも平和がいつもありがたい、大切だと思えるように願いを込めて」と、歌に込めた想いをしかと感じさせてくれる彼女の歌は温かくも、思わず背筋がぴしゃりと伸びてしまう。



    観客の大きな拍手に迎えられたアンコールでは、来年でデビュー15周年を迎えることから「歌の道を太く、強く歩いていきたい」と歌に懸ける思いを改めて言葉にして誓ってくれた。そして、8月に配信限定でリリースされた新曲「君の名前を呼ぶ」、「おやすみ」を続けて披露し、ステージは終了。

    力強く柔らかな彼女の歌声と、荘厳な景色を背景にした特別な舞台。なんとも贅沢な一夜が幕を閉じた。



    TEXT:黒田奈保子

    -セットリスト-
    M1 いつか風になる日
    M2 この街
    M3 ハナダイロ
    M4 洋楽メドレー
    M5 ワダツミの木
    M6 ケサラ
    以下、アンコール曲
    M7 君の名前を呼ぶ
    M8 おやすみ

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