Diggy-MO’ 現時点でのベスト・オブ
・ベストを見せるツアー開幕



ツアーは約14か月ぶり、しかもリリースタイミングではないにも関わらず、会場は超満員。その熱気に応えるように、1曲目からすさまじいハイテンションのパフォーマンスを披露する。新しいキャップ、黒のパンツに白いシャツを身に着け、アスリートのごとくパワフルに動き回るDiggy-MO’。彼を支えるバンドはほぼこれまでと同じメンバーで、バンドマスターのJUNKOO(Key)や篤志(G)を中心に鉄壁のグルーヴを奏でる。昨年のツアーはアダルトなソウル/ファンクのイメージが強かったが、今年の音はもっとソリッドでロックな印象だ。中盤では盟友、大神:OHGAを呼び込み、息の合ったマイクリレーとお茶目な二人のやりとりに会場が大いに沸いた。

セットリストは昨年リリース『the First Night』からの曲はもちろん、ソロの3作から幅広く選ばれ、そこにSOUL'd OUTの曲、未発売の曲、そして初披露の新曲と、現時点でのベスト・オブ・ベスト。それらが有機的に絡み合い、いずれ劣らぬバンドメンバーの強い個性をDiggy-MO’が統率して、より大きなグルーヴへと組み上げる。決してDiggy-MO'+バックバンドではない音楽的な豊かさは、ライブを見れば一目瞭然だ。さらに素晴らしいのはオーディエンスの反応で、どんな曲でもDiggy-MO’がフロアにマイクを向けると大合唱が巻き起こり、笑顔でオーディエンスに拍手を送るシーンが何度かあった。SOUL'd OUT時代から、クルーとの絆の強さはまったく揺るぎない。

「来てくれてありがとう。毎年同じメンツでツアーができて、感謝してます」

相変わらずの口数の少なさだが、その言葉はいつもながらに誠実だ。最後の1曲のアウトロ、爆音の中で「アルバム、待っててくれよな」と言ったような気がしたが、はっきりとはわからない。いずれにせよ、Diggy-MO’がついに活動再開した。2時間を優に超えるライブを終えて、彼の情熱と創意がこれまで以上に充実しつつあることを再確認できた、素晴らしいパフォーマンスだった。

そして終演後、新たな発表があった。この日初めて披露した新曲がDiggy-MO’ Official Mobile Site(https://diggy.mobi)の会員エリアにて期間限定で試聴できる。期間は10月31日の23時59分まで。Diggy-MO’の今後を予測する上で、聴き逃せない1曲だ。そしてツアーは翌25日の大阪・UMEDA CLUB QUATTRO公演を経て、10月16日の東京・ebisu LIQUIDROOMでファイナルを迎える。2016年秋、Diggy-MO’の新しい姿を、ぜひその目と耳で確かめてほしい。

文=宮本英夫

Diggy-MO'

ライブ情報Diggy-MO' LIVE TOUR 2016“like if you like”
9月24日 名古屋ElectricLadyLand
9月25日 UMEDA CLUB QUATTRO
10月16日 ebisu LIQUIDROOM OPEN17:15/START18:00
INFO:ディスクガレージ 050-5533-0888

 

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