大阪のライブハウスが立ち上がった!
次のブレイク・アーティストを発掘
する「NANIWAdelic」が10会場で同時
開催! 大阪らしさで笑いと感動を毎月
やで!!

大阪のライブハウス10店舗が大阪から新しいエネルギーを爆発させるべくたちあがった!
ライブハウスって行ったことない…。アイドルしかお客がいないんじゃないの…。そんな売れてない奴ら観に行ってなにが面白い…。行動することをせず耳年増になり、検索しなきゃなにもできない奴らが増えてしまった。

大阪はユーモアと新しいことを始める"血"が受け継がれているところだ。東京に行ってもあえて関西弁を話す。豚肉のカレーなんてカレーじゃない。いろんなスタイルでのしゃぶしゃぶがあってもいいじゃないか。
新しい大阪のエネルギーを爆発させよう。音楽だけじゃなく、お笑いだけでもない。エンターテイメントのケミカル・バーニングや!!

あえて同時。そしてあえて平日。この厳しい環境から這い上がりネクストブレイカーを大阪から世界に放つべく、吉本興業がサポートにまわり、NANIWAdelicがライブハウス10店舗から誕生した。

2016年8月24日に開催された第1回のNANIWAdelicから、いくつかの会場の様子をネットでの評判を含めてお伝えする。


ミュージシャンと芸人のOsakaメモリートーク:心斎橋 Pangea
心斎橋PangeaではMusic Memoryをテーマにアーティストと芸人がライブとトークを繰り広げた。

上田敦美は洋楽を関西弁で歌うYOUTUBEで人気の女性ヴォーカリスト。オリジナル曲「忘れないよ」はしっとりと聴かせるバラード。聴き入る観客に語りかけるように歌う歌声は頭の芯から心に染み渡る。次にRachel Platten の「Fight Song」の公認日本語ヴァージョンを歌い上げる。
「心配をかけるのが嫌で毎晩孤独なだけ 自分に言い聞かせて ずっと言い出せなかった思いを叫んで…」そんな時でも自分を勇気づける歌で、観客を笑顔にするパフォーマンスをやりきった上田敦美だった。握手ありがとうございました(笑)

続くPJJ(プラズマJAPJET)は4ピースのロックバンド。リーダー/ボーカルのミヤモトアツシ以外は巨人族、元忍び、モルヒネの密売人と謎のプロフィールをまったく感じさせないストレートなロック溢れるステージを見せつけてくれた。

ベースとギターを心地よく効かせながら生バンドの魅力を会場に浸透させ、観客とのコール&レスポンスでは、NANIWAdelic・芸人とのコラボの意味を感じ、小ネタをいれて観客を楽しませる姿はライブ慣れしてない観客にはとてもフレンドリーに感じられた。「眠らないで」は聴かせるナンバー。大事な曲としてしんみりと歌い上げ楽曲のバリエーションの幅もきっちりと証明した実力派ロックバンド。

トリは間慎太郎(はざま しんたろう)。トーク&ライブの感じでステージに登場すると、持ち前の笑顔で観客をほんわかした雰囲気に。そこから一変し、ギター1本のアコースティックスタイルで歌い上げる姿は「うわ、歌うま!」と嬉しい驚き。「5月になれば」では変わっていく自分への応援歌になっており、音楽を通じて人を幸せにすることをとても楽しんでいるパフォーマンス。



続いては、NANIWAdelicらしく大阪で学生時代を過ごしたメンバーの思い出の歌を語りその曲を歌うというトークコーナー。2丁拳銃 修士のMCの元、まずはエハラマサヒロが学生時代の失恋の思い出が詰まった曲としてGLAY BELOVEDを紹介。GLAYの存在を教えてくれた失恋の相手に感謝して、芸人となり親交が出来たGLAYのTERUのライブ楽屋にその彼女を連れて行くというやたらカッコイイエピソード。



そしてその思いを胸に歌い出したBELOVEDは時折なぜか桑名正博が降臨しつつ、本人は酔いしれマイクを抱え観客はお腹を抱えて歌いきった。
修士はBOROの大阪で生まれた女を披露。東京へ付いてきてくれた妻への思いを間慎太郎の生ギターで歌おうとすると、自分はめいっぱいモノマネをしたいだけでAIのSTORYを歌いきった後輩芸人 馬と魚の「絶対まじめに歌ってください!」と立派なフリに対して"歌いたい衝動"を優先した修士はさすが。
最も観客が沸かせた:優勝者エハラマサヒロも最後は締めの空気を遵守する凄さをまのあたりにしつつ、最後は出演メンバー全員で河島英五の酒と泪と男と女を、気を利かせた間慎太郎のギター伴奏で歌いきりフィナーレとなった。


リズムネタだってミュージックやん!?:福島 LIVE SQUARE 2nd LINE
2nd LINEでは、 2nd LINEをホームにオーディエンスを熱狂させるバンドとリズムネタ・音楽ネタのイベント「爆音」がコラボが実現。バンドマンとお笑い芸人の融合となった。

トップバッターはさんかくとバツ(ex.COLOR QUARTET)が登場。普段のステージと少し異なる会場の雰囲気にやや緊張気味の面持ちだったが、もちあじの綺麗な歌声と洗練された歌詞をメロディーにのせて次々に歌いあげる。



特に、「そんな日々を」では、語りかける素敵な詩の世界が一気に観客を包み込む。
「いい雰囲気を噛み締めてる中、どうもー!!」とMC・プリマ旦那が登場。プリマ河野がさんかくとバツのギターの身長の高さに驚き、プリマ野村がボーカルが小さいだけだと突っ込む。これで会場が再び笑いの空気に包まれ始める。そこに、さんかくとバツのVo,名切がコブクロよりも身長差があるんです!!と絡みはじめる。そうやってお互いの良さをどんどんひきだしながらも、芸人×バンドマンが混ざり合う。
非常に新鮮で見たことがないステージだと改めて感じた。

次は、爆ノ介、ラニーノーズ、ダブルアート、守谷日和、てんしとあくまの5組のお笑い芸人がステージに登場。ちびまるこちゃんに出てきそうなメイクを施した爆ノ介。「一張羅ででてきたんですけども、人が見るとあとはタッタタラリラ~いうだけですね~」と観客の緊張をやわらげ一瞬にしてお笑いモードに。歌ネタ王で大人気のラニーノーズは、ラップバトルを軸にした音ネタを繰り広げ、ダブルアートはラジオDJがよく使いそうなフレーズを使った爽やかだけどちょっとおかしく笑えてしまう漫才を披露。観客は「あるある」とうなずく一体感が生まれた。
ピン芸人守谷日和は、夏の名曲「夏祭り」を一切顔を動かさないで歌う特技とコント「迷子」をみせる。このコントの中でのセリフ「耳お邪魔します。」が今日の2nd LINEの"優勝"であった。



耳ざわりな歌ネタを持つてんしとあくまは、バイオリニストを目指すもセンスがない、しかし特殊な部分でセンスをみせる「バイオリン」コントを披露。この勢いのまま爆ノ介主催の企画イベント爆音のメンバーによるバンド演奏。様々な芸人と歌ネタでコラボをするネタを今回は、NANIWA delic.verでお届けしてくれた。



インターバルを挟んだ後半戦は、熱量のあるライブパーフォーマンスが老若男女問わず人気のTAKE COVERが登場。MCではドラムのマサが守谷日和のネタのセリフ「耳お邪魔します」を豪快にパクる。怒られるのを覚悟しながらも抜群のトーク力を魅せていた。さすが関西のバンド、自身の中でしっかり笑いとロックが化学反応していた。



楽しい時間が終わりを迎えるのを惜しむように、Vo/Gt笹川が「最後に会場みんなでひとつになりたい、いい景色を作りたい」とラスト曲のサビで手を上げることを提案。それに応え、手をあげるオーディエンス。ステージにあがる出演者だけでなく、会場の全員で作るその景色は本当に素晴らしい。

ラストは、出演者が総出演でおこなうコーナー「爆質しあいましょう」
ここだけでしか聞けない爆弾質問をお笑い芸人チーム、バンドマンチームにわかれお互いに質問しあう。



「テレビで見てつまらない芸人は?」
「バンド内の給料ってどうなの?」
「芸人って仲いいんですか?」
「今後、共演したいアーティストは?」
などなど、同じステージには立つけども異業種とも言えるお笑い芸人とバンドマンそれぞれが気になる質問に真剣に答えながらも、お笑い芸人の振りにバンドマンがボケて答えたり、バンドマンが突っ込む。今までありそうでなかったバンドマン×お笑い芸人が相まみえたイベントは、こうして幕を閉じられた。


K-POP Nightをぶちこわすクリトリック・リスのパワー:梅田 Zeela
梅田 ZeelaはK-POP芸人 vs BAND Night!と銘打ち開催された。
K-POPといえば、「K-POP好きすぎてSNSにアップしてたら本人たちから反応があった。」と自慢げの大村ジーニアス。2PMの「HANDS UP」と「I'll be back」の2曲を完璧な韓国語で披露し、笑いをとらずに感心されてしまう。ここぞとばかり、歌うま芸人 鱒之介の梶川聖司を引っ張り込み、二人で冬のソナタ挿入歌「マイメモリー」を熱唱すると、ちょっと太めで粗いズラをかぶった自称ペ・ヨンジュン、自称チェ・ジウが登場。名シーンを曲に合わせて再現し、K-POPのベーシックなところから爆笑をかっさらっていった。

そんなK-POPムードを大胆に置き去りにしながらクリトリック・リスが登場。叫ぶようにラップするエレクトロ・ラップ・ユニットだ。激しく社会に対する鬱憤や哀愁、自分の置かれている現状を歌い上げ、そのパフォーマンスと力強さはステージを"かなり"圧巻した。黒パンツに付属している魂のガジェットと複数の女性客とのBody to Handの接触コラボレーションは悲鳴と爆笑が響き渡る珍事が起こった。そしてその勢いのそのまま、ラストは「焼飯とライス大」を全身全霊で大熱唱。観客を味方にし会場の視線を黒パンツに集約させていた。優勝である。



そんな「今日はクリトリック・リスがライバル」と発言し登場したRGは得意のあるあるネタで勝負。お客さんに好きなバンドを聞き、たとえマイナーなバンドであってもそのバンドあるあるを即興で歌いあげた。なかなかオチを言わずそのバンドと関係ない曲を熱唱するが、最後はもっていくところが、ベテランあるあるマスターの腕前。次に登場するLaxityとコラボでは布袋寅泰のスリルにのせてLaxityのあるあるを歌いあげた。

RGの余韻をのこしつつ、Laxityは現代のリアルを歌った歌詞と重圧サウンドで観客を大いに盛り上げ、時折自称:悪の大王のボーカルが見た目とは裏腹にかわいいダンスや投げキッスをするパフォーマンスをするなどキャラクター的魅力を出し観客の心をつかんだ。MCではボーカルが黒歴史を暴露して笑いを誘う場面もあり、曲とキャラクターに魅力を感じる熱いステージだった。

続いてMCも担当していたコロコロチキンペッパーズが登場。おなじみの卓球ネタを披露し「さあ!」と叫ぶ。ナダルは「やっべぇぞ」をくりだし、求めていた観客にしっかりと満足の笑いを届けていた。



トリは響心SoundsorChestrAが登場。地元・神戸を中心に活動しているロックバンド響心SoundsorChestrA。既存概念をぶち壊し、「自分たちのバンド」を目指す3人組らしく「選挙と若者」など社会に訴えかけるような曲を魂をこめて歌い上げた。クライマックスではお客さんをステージに上げ「あなたの夢は何?」と問いかけるシーンや、「歌がすごくうまいから」という理由で大村ジーニアスを突然ステージに呼び出したりとかなりアドリブの効いた演目となり観客を飽きさせることはなかった。

最後はすべての出演者がステージに立ち、カーテンコールとしてNANIWAdelicの感想の場に。お笑いとバンドの交流はお互い新鮮で刺激的だったという意見が多く語られ、観客をも巻き込んだ刺激が生まれた梅田Zeelaだった。


DJ KELLYvsRGvs高野健一って神共演やん!「いや私だ…」:心斎橋 VARON
VARONはサマパリDJナイト!を実施、DJ KELLYのMCのもとDJ TAKANORI(ツートライブたかのり)からDJプレイを開始。開場から入ってくるお客さんを迎入れ疲れの現世からパーティへのトリップを受け持つ重要な役目。十二分にオーディエンスを温め、オーディエンス・ウォーマーを十分にこなした。続いて田中シングル(8.6秒バズーカー)。Young Girlsの悲鳴をあおりながらのDJプレイは、腕を振りつつサングラスにカクテルライトを反射させる女殺しぶりを見事に発揮し、DJ KENZI(モンスターエンジン大林)に良い流れを渡す。オーディエンスを終始ジャンプとフリで盛り上げ、「ここVARONが一番盛り上がっているぜ!」と煽り、会場のボルテージは最高潮に!
DJ KELLY(ギャロップ毛利)は、観客のニーズとイベントの趣旨を考え、耳触りのよいヒット洋楽を中心にMix。会場後方のノリきれていない人も巻き込むナビゲーションが親切なDJプレイを行っていた。最後にはPARTY ROCK ANTHEMの大阪バージョンで会場をひとつにし、NANIWAdelicらしさを出していた。



続いての高野健一は東京からのスペシャル参加してのDJプレイ。楽曲プロデューサーやシンガーソングライターとしての活躍するなか、このために来阪してのDJプレイはとても貴重。この前までの流れとは違い玄人好みのマッシュアップでオーディエンスのマインドをあげていく。その流れを見事に受けとめてダンスで応える強者が激しいノリで熱狂の瞬間となった。
最後は梅田Zeelaから駆けつけたRG。35歳以上にしかわからねぇ曲しかかけない!と田中シングルお目当ての若者に喧嘩をうり、BOOWYからDJプレイに突入。ハンドマイクを握りしめながら"あるある"への気持ちを高めて披露する期待を裏切らない展開。オトナにはたまらないプレイとなった。




この他にも合計10会場で繰り広げられたNANIWAdelic。
はやくも、次回は2016年9月28日(水)!に決定。この出来事を知らないと損するぞ!!


Txt:苦楽園 京 with UtaTen
Photo:よしもと

UtaTen

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