横浜の海と太陽に80組がスパーク!夏
フェスの到来を告げる「アイドル横丁
夏祭り!!」が開催

 今回から開催規模が2日間に拡大され、場所も屋内ステージがメインの新木場スタジオコーストから、全ステージが屋外となる横浜に移動。2日とも好天に恵まれ、まさに夏フェスと呼ぶにふさわしい汗と熱気が会場に充満していた。
 会場は無料エリアと有料エリアに分かれ、無料エリアにはアイドル横丁名物の「つりぼり横丁」に加え、無料ステージの「横丁4番地」を設置。初っ端からアップアップガールズ(仮)が登場したほか、この夏祭りがデビューの場となる天晴れ!原宿や、顔面偏差値70超で話題のマジカル・パンチラインらが連日ステージを務め、横浜・山下公園などを訪れる一般客の興味を惹いていた。

 有料エリア内には3つのステージを設置。メインステージ扱いの「横丁1番地」には最大級の観客スペースが設けられており、それでも人気アイドルが登場すると後方のPAブースまで観客で埋まり、横浜を完全にアイドルの聖地へと化していた。しかも東側は海なのでヌケがよく、ステージからの眺めは絶好だったはずだ。
 この「横丁1番地」ではテレビ収録のためにステージ前の取材エリアが広くとられており、ファンとアイドルの距離はそれなりに遠かったのだが、実際に観客スペースからステージを見上げると、さほどの距離感は感じない。ステージの高さは大人の背丈ほどもあり、そのおかげで会場後方からの視認性も高く、観客の満足度を高めていたようだ。
 横浜赤レンガ倉庫を背景とする「横丁2番地」と、横浜ベイブリッジが背景の「横丁3番地」は、横に30メートルほどズラして向かい合う形で設置。音被りはあるもののお互いのパフォーマンスを邪魔するほどではなく、観客スペース同士が近いことでお祭りらしい賑わいを生みだしていた。

 3つのステージはそれぞれ徒歩1~2分で行き来でき、気になったステージにすぐ向かえるので、来場者にとっては好都合な位置関係だったのではないだろうか。
 さらに奥側にはグラビアアイドルが集結する「グラビア横丁」も設置。ここでは水着姿のアイドルとチェキを楽しめるとあって、やはり熱心なファンが多数詰めかけていた。
 イベント中には屋外フェスらしく、出演アイドルがステージまで徒歩移動する場面に遭遇することも。顔見知りのファンとあいさつを交わしたり、初めてのファンが「レスもらった!」と高まるなど、アイドルとファンの程よい距離感が円滑なイベント運営をサポートしていたのは見逃せない点だろう。
 今回は両日とも日差しが強かったが、会場内へのソフトドリンク持ち込みが解禁されたこともあり、大きく体調を崩す人はほとんどいなかったようだ。とは言え強烈な日焼けは避けきれず、「日焼けしているドルヲタは横丁行ってきたヤツ」という見分け方もあながち間違いではなさそう。参加者からは帽子の必要性に加え、唇の日焼けに注意との声も挙がっていた。
 そんな夏祭りにおけるトピックは、AbemaTVによる生中継が入ったことだ。横丁1番地に複数のテレビカメラが入り、全ステージを完全生中継。在宅ファンもイベントを楽しめたほか、参加者も休憩で現場を離脱することへの抵抗が薄くなり、体調管理に役立っていた。

 無料での生中継はネット視聴の敷居を大きく下げ、今後のアイドルフェスにおける一つのモデルケースを提示したと言えそうだ。
 ステージでは夏フェスらしく、アイドル同士によるコラボも実施。2日の夕方に開催された「うたうまコラボ」にはアイドル界きっての歌姫4人が集結し、T.M.Revolutionの『HOT LIMIT』を熱唱だ。

 チャオ ベッラ チンクエッティの橋本愛奈、アップアップガールズ(仮)の関根梓、大阪☆春夏秋冬のMAINA、そしてprediaの湊あかねが、4者4様の美声を披露して観客を魅了した。
 また3日の夕方には、フジヤマプロジェクトジャパンの所属アーティスト6組による大人数のコラボを開催。総勢40人の美少女が集結し、愛乙女☆DOLLの定番曲『流れ星』を一大パフォーマンスだ。
 歌唱後には6組のメンバー全員が海沿いのスペースで記念撮影を実施。さらに個別のメンバー同士で2ショットを撮影する様子を大勢のファンが遠巻きに見守り、お祭りらしい多幸感にあふれる空間を生み出していた。
 ほかにも出演アイドルはバリエーションに富んでおり、iDOL StreetからはSUPER☆GiRLSを筆頭に全グループが参加。メンバー2人が留学したことで7人体制になったCheeky Paradeは新衣装のパジャマでファンの目を釘づけにしていた。

 8月にZepp Tokyoでのワンマンライブを予定する大阪☆春夏秋冬や、10月にTOKYO DOME CITY HALLでワンマンを行なう生ハムと焼うどんなど、今年に勝負を懸ける話題のグループも多数参戦し、「やっと観れた!」と初見のファンが喜ぶ場面も多かったようだ。
 アイドルの夏フェスと言えば2010年スタートのTOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)が代表的な存在だが、2012年に始まったこのアイドル横丁夏祭り!!も今回の5回目で、最高レベルのファン満足度が味わえる巨大イベントに成長したと言ってもよさそうだ。ファンの間では早くも伝説になりつつある横浜での夏フェス。今からすでに来年の開催を心待ちにするファンも少なくないことだろう。

(撮影/山田涼香)

■アイドル横丁夏祭り!! ~2016~

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