戻れないあの頃へ、GOING UNDER GRO
UNDと三ツ矢サイダーの弾ける魔法

そんなCMの2005年タイアップ曲として流れたのは、GOING UNDER GROUNDの『STAND BY ME』。CMの企画内容に沿って描かれたオリジナル楽曲は、“涙のち三ツ矢サイダー~♪”のフレーズで話題を呼んだ。また、このCMに出演したのは制服姿の成海璃子さん。日常で落ち込んだ気持ちが、三ツ矢サイダーを飲むことで晴れ晴れするというストーリーを、短い尺ながら見事に演じきっている。

GOING UNDER GROUND「STAND BY ME」



「清く、涼しく、ココロ晴れ晴れと楽しくなる」
このコンセプトを元に制作されたCMに合わせ、楽曲は爽やかな仕上がり。元々この楽曲は、三ツ矢サイダーをよく飲む中高生をメインターゲットに絞って合わせたものだったので、開放感・リフレッシュ感がとても強い。しかし、あえて世代を絞って作られていながらこの楽曲は、GOING UNDER GROUND史上、世代を超えた好成績を残すことになった。綿密に練られた企画力の賜物と言えるが『STAND BY ME』が聴く人を虜にしたのは、「もう、あの頃には戻れない…」とノスタルジックな気持ちにさせる歌詞の力もある。

まず、出だしの部分から大人の心に触れてくるのだ。



学生生活のある“今”を過ごす学生には、まだピンとこないかもしれないが、長い年月の前で離れてしまう関係が確かにあることを大人は知っている。その為、全体を通して見られる手紙風な語り口調は聴いていると、なんだか自分に当てられた手紙のように感じてくる。まるで“普通の人”になってしまった自分に、過去の自分が当ててきたように、だ。

そして、自分を支えて欲しいという意味もある『STAND BY ME』。学生は、1人で何でもできる大人が羨ましいのかもしれないが、大人は支え合って生きている学生が羨ましい。



まさに旅に出た身である大人がこの曲に聴き入るのは、気持ちだけあの頃に戻ることができるからかもしれない。過去に得たものは、替えが効かないものだとわかっているから。

『STAND BY ME』を聴いて、浮かぶ顔があったら今すぐ電話してみよう。

三ツ矢サイダーでも買って、喉を潤しながら。久しぶりに飲む透明な飲料に、口の中はびっくりするかもしれないが。

泡がはじけるみたいに、話も弾むはずだ。

TEXT:空屋まひろ

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UtaTen

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