全国ライブツアー千秋楽! i☆Risが
最終公演で魅せたパフォーマンスにZ
epp Tokyoが激震

 そんな彼女たちのライブは開演前からファンを楽しませていた。i☆Risのライブでは恒例となっているが、開演に関する注意事項をメンバー自らアナウンスをしている。アーティストだけでなく、声優としてもファンを楽しませようとする粋な計らいに、オーディエンスもテンションMAXになっていた。ところどころでメンバーが「ちゃんと聞いていますかー⁉」など、談笑するオーディエンスに呼びかけるなど、よりファンとの距離を身近に感じさせる演出に惹かれてしまう人もいたかもしれない。

 開演前から会場の熱気を高めつつ、会場の照明が落とされ、遂にライブの幕が上がった。待ちに待ったかのように、会場全体の空気を揺らすほどのクラップがZepp Tokyoに響きわたる。盛り上がるオーディエンスの前に、i☆Risのメンバーがタキシードを模した黒のラメ入り衣装で颯爽と登場する。スタートから『ドリームパレード』『ブライトファンタジー』『§Rainbow』とアップテンポなアッパーチューンで歌声を披露し、誰もが思わず身体でリズムを刻んでしまうかのような楽しさを醸し出していった。途中、衣装チェンジでそれぞれの担当カラーの星をスカートに彩った白ベースのワンピースで登場。新衣装で『YuRuYuRuハッピーデイズ』『キラリ』『Happy New World☆』を歌い上げ、序盤とは一転してポップでリズミカルな曲調の歌を奏でた。一つのスタイルにハマらず、多彩な歌声と演出で多種多様なステージを見せる。そのままラストまで勢いを緩めることなく、会場が気持ちを一体にする様子はまさに圧巻だった。


 エネルギー全開で歌い上げた6人だったが、自己紹介でも個性的な挨拶でオーディエンスをわかせていた。 緑の王国・北海道からやって来たi☆Risリーダーの山北早紀さん。オープニングの挨拶から舌を噛んでしまうというハプニングを起こしてしまう。そんな彼女は自ら「ちょっぴりドジな天然リーダー」と公言してしまうほどの愛嬌っぷり。それでもZepp Tokyo公演のステージではみんなをまとめる凛々しい立ち居振る舞いで「伝説になるライブをしましょう!」とツアーファイナルに対する意気込みを述べた。「このツアー中に知った言葉……“優勝”って言葉なんです!」
 パワフルな勢いで、いつも笑顔を振りまいてみんなを元気にしている芹澤優さん。そんなハイテンションでクラスのムードメーカーのような彼女だからこそ、ライブに来るファンは元気になるのではないだろうか? そして誰にも負けないテンションで場の空気を一瞬で変えてしまう彼女の活躍に今後も目が離せない。「出だしから汗も滴るいい女!」と自画自賛する彼女は、i☆Risきっての体力派、茜屋日海夏さん。誰よりも早く先陣を切ってライブを盛り上げ、オーディエンスの湧き上がる衝動を掻き立てる姿に魅了されたファンも少なくないだろう。可愛さと力強さを兼ね備え、会場にいるファンを先導する光景は、まさにユニットの中心に立つに相応しいのではないかと思う。 勇気凛々で元気ハツラツな笑顔を見せるショートカットヘアの若井友希さん。小柄で可愛らしい彼女だが、歌い出したらもう一つの表情をあらわにした。それまでの可愛さとは打って変わって、その容姿からは想像できないカッコ良い歌声とダンスでアピールする。ステージ挨拶で「赤い炎のごとく燃え上がる準備は出来ておりますか⁉」とあおって、ファンの熱いハートを燃えたぎらせる姿に驚嘆させられてしまった。 おっとりした声音で、ファンの心を魅了する久保田未夢さん。イメージカラーがオレンジの彼女は、意外にも「皆さん! 私色に染まっちゃってくださいね!」と大胆発言で会場にいるファンをときめかせる。オーディエンスにオレンジ色のサイリウムを振ってもらうと「その景色が見たかったんだよ!」とはにかむ笑顔で小さなわがままを見せた。その愛くるしい仕草に、久保田カラーのオレンジに染まってしまったファンも多かったのではないだろうか。 ボーイッシュな髪型で女性の心を鷲づかみにしてしまう澁谷梓希さん。自分のターンが回って来るやいなや「男子ー! 女子ー! 眼鏡ー! コンタクトー! Zepp Tokyoー!!」と大声で会場に問いかけ、オーディエンスの声援をいっぱいに浴びた。クールボイスで男子顔負けの魅力を持ちつつも、やんちゃな一面も見せて、Zepp Tokyoに自らの美声を響かせる。可愛さのイメージを払しょくさせた澁谷さんの発言に注目したい。 ところで今回のi☆Risライブツアーのファイナル公演で注目したいところはどこだろうか? セットリスト・メンバーの歌声・メンバーとファンとの掛け声、などが挙げられるかもしれない。その中でも特に記者が驚いたのは、彼女たちのダンスステップだった。一つ一つの楽曲で披露した細かな足さばきや息の合った6人のアンサンブル。その光景は“披露”という言葉よりも、“パフォーマンス”という表現が合っているように感じられた。ダンスを踊る彼女たちから『来てくれたファンのみんなに楽しんでもらいたい!』という思いが伝わってくる。その思いはライブのMCでも本人たちが教えてくれた。「みんな盛り上がっていけますかー⁉ 横のスタッフさんも盛り上がってくれますかー?」と会場の隅々にいる人たちに目を向けていたこと。会場にいるすべての人たちを見て、一緒に楽しんでもらいたいという気持ちを見せてくれた。 そんなi☆Risの気持ちに応えるべく、ファンはスタートから全力の限りを尽くして声援を送った。特にオーディエンスのシンクロをしているかのような“クラップ”には驚きを隠せない。一糸乱れぬ手拍子には6人を応援したいという気持ちが如実に表れているように感じられた。 ライブの最後にはメンバーがそれぞれファイナル公演に対してのコメントを述べた。

「去年、このステージに立ったときはロングのツインテールだったんですけれど、この一年で関係者の方に了解をもらって、自分のやりたいスタイルで活動を始めました。このキャラクターだからいろいろ大変なこともあったけど、それでも自分がやりたいと思った道を突き進めていきたいので、ぜひ澁谷梓希を長い目で見ていただけたらなと思います。澁谷は絶対にみんなを裏切りません!」(澁谷梓希)

「一年ぶりのツアーでZepp Tokyoに戻ってきたんですけど、i☆Risや久保田未夢のことを好きだよって思ってくれる人が増えたことが嬉しいなって思います。……未夢のこと好き? 未夢もみんなのことが好きだから、これからもどんどん活動が続いていって、みんなで笑っていきたいなと思います」(久保田未夢)

「去年一年いろいろ悩んできたんですけど、今の自分は確実に成長しているって言える自信があります。やりたいことはいろいろあるけど、確実にやれているって自信を持ってみんなに言えます。ツアー中も悩みとかあったけど、武道館に向けてそれが形になっていくと思うし、みんなも悩み事とかあると思うけど、ポジティブな私にこれからも期待して見届けてほしいなと思います!」(若井友希)

「今日ここに来られなかった方たちにもホントに感謝の気持ちでいっぱいです。正直、ツアーが始まるまで凄く怖かったんです。上手く出来なかったらどうしようとか、いつも以上に不安になってしまって……。だから、(ファイナル公演のステージに立ったら)今日メチャクチャ楽しいんですよ! ステージに立ったときに、私たちのことを待っているたくさんの方がいるからこんなに楽しめるんだなって改めて実感しました。去年のツアーでは技術面でいろいろ成長できる部分があったなって思うんですけど、今回は精神的な面でみなさんに支えられて凄く成長できたなって思うので、どうかみなさん最後まで私たちについて来てください!」(茜屋日海夏)

「みんなのサイリウムがキレイだなって思いながら出てきたんですけど、ホントにツアーをやっていて、ライブって一人でやるモノじゃないんだなって思いました。今日は完璧に踊れたーって思っても、目の前のみんなが楽しんでくれてなかったら何にも意味がないんだなって改めて思いました。きっと私はライブをやり続ける。ライブが大好きだから! この先もずっとライブをやり続けるんですけど、みんながいないとライブじゃないし、みんながいないと“優”じゃないって思います。みんなが私を作っているような、そんな感覚を味わっているようなツアーでした(笑)。この先も芹澤優とi☆Risをよろしくお願いします!」(芹澤優)

「私、実は去年のZepp Tokyoのツアーが一番コンディション良かったと思っていたんです。でも25歳になってから疲れやすくなって、これが25歳の壁かって若干悩んでいた時期があったんです。でも、私たちの自分の中のパフォーマンス、精度が上がっていったのを実感して、ホントにみんなに支えられているんだなと実感しました。自分の気持ちは大事だけど、ライブは一期一会でみなさんのご協力あっての賜物。いろいろ大変なことも知っているんですけど、それはi☆Risの規模が大きくなっていった証拠なので、ここからきっと試されると思うんですよ。ここでみなさんがライブに愛を持って挑めばホントにドンドン凄いライブが作り上げられていくと思います。(ライブは)生モノなのでダメになってしまうこともあるんですけど、人生一回きりでやりたいことをやらせていただいているので、私は最後までがんばりたいと思います!」(山北早紀) 全国5大都市Zepp公演、仙台Rensaの6会場でツアーを開催したi☆Ris。今回のライブで彼女たちは持ち前の個性とパフォーマンスでツアーファイナル公演を大成功に収めた。そんな彼女たちのライブは、“カッコよさ”と“可愛さ”を兼ね備えたこれまでのイメージを覆す二面性を持ち合わせている。ファンを魅了するステージパフォーマンスをした6人だが、彼女たちはその気持ちをちゃんと態度で示した。最後の挨拶が終わったとき、6人全員が深々とお辞儀をする。それは謙虚さではなく、ここまで応援してくれたファンの人たちに対する感謝の表れではないだろうか。応援してくれるファン、自分たちを支えてくれるスタッフ、そして何よりZepp Tokyo公演に足を運んでくれた人たちに“ありがとう”と伝えているように感じた。そんなi☆Risだからこそ応援してくれるファンはついて来ているのではないだろうか? ライブを作り上げるスタッフたちも全力でサポートをするのではないだろうか? 自分たちを応援してくれる仲間を大切に、そして感謝する気持ちを忘れない彼女たちだからこそ、4周年の活動を記念して武道館という大きなステージでライブを開催することが出来るのだと思う。


<セットリスト>
1.ドリームパレード
2.ブライトファンタジー
3.§Rainbow
4.ユメノツバサ/ココロノオト
5.Over the future
6.My Bright...
7.鉄腕ガール
8.Secret Garden
9.Baby...
10.Vampire Lady
11.YuRuYuRuハッピーデイズ
12.キラリ
13.Happy New World☆
14.Fanfare
15.Make it!
16.幻想曲WONDER LAND
17.Realize!
18.Goin’ on

EN1.Ready Smile!! (6/1発売シングル「Ready Smile!!」)
EN2.Color
EN3.Rasqberry night



<information>
6/1に12thシングル「Ready Smile!!」リリース!
(テレビアニメ「プリパラ」3rdシーズン オープニングテーマ曲)
■i☆Ris HP:
■i☆RisオフィシャルTwitter:
(撮影/上飯坂一 構成/野島亮佑 協力/尾谷幸憲)

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