そのメンバーは1期生と2期生を併せて36名いるが、中でも特に注目していただきたいのが中元日芽香である。 2011年に乃木坂46の1期生として合格した彼女は、シングルごとに選ばれる「選抜メンバー」に入ったのは7thシングル『バレッタ』のとき1回だけだ。それまでの2年間、そしてそれからの2年半、ずっとアンダーメンバーとなっている。今年の3月に発売された『ハルジオンが咲く頃』の選抜メンバーには“ついに入るか!?”と周囲からも期待されていたが、中元日芽香の名前が呼ばれることはなかった。

 しかし、しかしである。今や全国ツアーを行うまでに成長した乃木坂46のアンダーライブ。そのアンダーライブを牽引してきたひとりに、中元日芽香がいることは間違いない。乃木坂46という殻を破るパフォーマンスを率先してきた彼女は、4月に行なわれたアンダーライブ3rdシーズンでは、ノンストップパフォーマンスを初めてのセンターとして引っ張った。そして、10月には堀未央奈とWセンターでアンダーライブ4thシーズンを成功に導くと、12月の日本武道館2daysを満員にしてみせた。

 また、4月には『らじらー! サンデー』(NHKラジオ第1放送)のアシスタントMC(隔週)としてレギュラー出演をスタート。ラジオ番組のレギュラーという夢を叶え、活躍の場を大きく広げている。最初の頃こそ緊張感がにじみ出ていたが、放送部時代に培った丁寧で聞きやすいトークを展開し、MCのオリエンタルラジオと軽妙な掛け合いを見せるようになった。最近では「ばぁぶぅ」からマッスル中元まで、さまざまなキャラクターが生まれて芸の幅が広がり、番組の盛り上げに貢献している。こうしてゆっくりとだが着実に実力をつけて成長してきた彼女。2015年は今まで培ってきたものが花開いたような活躍ぶりだった。

 そして2016年、今度こそ、と誰もが思った14 thシングルの選抜メンバーにこそ中元日芽香の名前はなかったが、彼女は常に立ち上がり、前を向き続けることを辞めなかった。3月19日、20日に名古屋で行なわれた全国ツアーの皮切りであるアンダーライブでは、永島聖羅の卒業ライブという難しいシチュエーションにも関わらず、中元はセンターとして逞しいパフォーマンスを魅せ、会場を沸かせた。とくに14thアンダー曲『不等号』で響かせたボーカルは“大人ひめたん”を感じさてくれた。

 さらに4月11日に放送された『NOGIBINGO!6』では、学力・腕力・運の総合力でアシスタントMCの座を勝ち獲った。

 そんな彼女に対してのメディアからの期待値は高く、4月の掲載予定の雑誌は10誌(予定)と、全メンバーの中でトップだ(公式サイトより)。その中でひときわ輝いているのが4月26日に発売される『ヤングチャンピオン』。中元にとってひとつの夢である雑誌の単独表紙を飾っているのだ。その喜びを中元はこう語っている。「『10代のうちまでに雑誌の表紙を飾る』という目標が叶いました。発売する頃にはもう20歳になってますけど、まぁ、撮影したのは10代ということで(笑)。思い出に残ってるのは撮影が終わった後にカレーうどんを食べたこと。人生で初めて食べたんですけど、スタッフのみなさんに『こうしたら跳ねないよ』と応援してもらいました(笑)」

 いくつもの挫折を味わいながらも、ゆっくりとだが着実に、自分の力で成長していく中元日芽香。4月13日で20歳を迎え、今年で乃木坂46として6年目に突入する2016年、彼女は大いなる飛躍を遂げるに違いない。そんな彼女が叶えていく夢のひとつひとつ、それを観ていくことは我々にとっても喜びである。


文:大貫真之介
編集:TopYell編集部
協力:ヤングチャンピオン編集部(写真:小池伸一郎)中元日芽香が表紙を務める『ヤングチャンピオン』は4月26日発売!

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