アプガ、悲願の武道館公演が電撃決定
! 「私たちなりのスタイルで成功さ
せる!!」

「今、うちのボスから日本武道館という大きな試練をいただきましたが……。このエイリアンツアーもそうだし、そのあとのZeppツアーも成功できるか不安でいっぱいです。さらにそこに日本武道館という大きな壁がのしかかってきて……。すごくうれしいんですけど、私もメンバーもボスも不安だらけだと思うんですよ。実際、ここにいるファンのみなさんも、うれしい気持ちは私たちと同じようにあると思うんです。本当に成功するのか、埋まるのか……。でも! 私たち、もう下を向かないって決めたので! 前を向いて、この7人で日本武道館まで突き進むって決めたので! どんなことが待ち受けていようと、私たちなりのスタイルで日本武道館を成功させたいと思います! たぶん11月もあっという間に来てしまうかもですけど、私たち、さらにここからパワーアップしていこうと思うので! みなさん、本当に本当に! 日本武道館、ぜひ来てください! よろしくお願いします!」

 昨年7月の日比谷野外音楽堂公演以降、アップアップガールズ(仮)(以下、アプガ)は一貫して日本武道館公演を目標に挙げてきた。グループ最大の武器は、なんといっても命懸けのライブ。これまでも体力の限界値に挑むようなシビアなパフォーマンスと、エッジの立った超攻撃的EDMを柱に“アプガ中毒者”を増やしてきた経緯がある。

 そのため7人は1年がかりで47都道府県ツアーを完走すると、勢いもそのままに現在行われている全国ツアーに突入。さらに休む間もなく全国4カ所でZeppツアーを行うという。泳がないと死んでしまうサメのように、常にどこかしらでライブをやっているような状態。まさに“ライブ・モンスター”と呼んでいいだろう。

 そんな怒涛の活動が奏功したのか、今年4月に入って流れは一気に彼女たちに傾いていく。「アイドルお宝くじパーティーライヴ 桜満開!“俺たちのNO.1”決定戦!! ~ガチでマジな投票バトル!!~」では並みいる強豪グループを圧倒して優勝。浮かれすぎのMVが大きな話題を呼んだ最新シングル『パーリーピーポーエイリアン/セブン☆ピース』もオリコン週間4位、27000枚と自己最高記録を達成した。

「私たちはぶきっちょだし、思うようにいかないことも多いんですけど……。でもカッコつけてそういう部分を隠すのではなく、気持ちでぶつかっていくのがアプガのいいところだと思うから」(古川小夏)



 グループ結成から5年。思えば、ここまで決して順風満帆とは言えない道のりだった。だが、地べたを這うような泥臭さこそアプガの真骨頂。その熱い生き様に共鳴する声は、アイドル・ファン以外からも多く聞こえるようになっていた。どん底から始まった奇跡の大逆転劇が、11月にひとつのヤマ場を迎える。


次ページ/メンバー全員コメント
以下は終演後のメンバー・コメント。



「率直にうれしいという気持ちと同時に、11月まで早いなっていう驚きもあります。11月までの半年が勝負だと思う。半年でどれだけアプガの魅力をアップアップさせ、アプガのファンをアップアップさせていくか……。半年間、必死に生き続けたいと思います!」(仙石みなみ)「今までは想像の中でしかタマネギ……日本武道館が想像できなかったんですけど、ここからは現実の話になってきます。なので、自分たちの発する言葉にも責任を持っていきたいです。武道館は今日の会場の20倍の大きさなので、自分に責任を持って頑張りたいと思います」(関根梓)



「まだちょっと何が起こっているのか、よくわからないです。“本当に大丈夫?”っていう気持ち。“取り消しとかされないの?”って(笑)。でも私たちのやる気とかパワー、それにファンの方の力があれば大丈夫だと思う。今、すごくアプガに自信があるんです。ライブも楽しめているし、グループの状態もすごくよくて。この勢いのまま、武道館に繋げたいと思います」(佐保明梨)



「アプガが武道館に立てるっていうことが、いまだに信じられません。ハロプロの落ちこぼれと呼ばれてきた私たちなので……。でも、これでやっといろんな人に恩返しできるのかな。まずは家族に武道館が決まったと報告したいですね」(森咲樹)



「私たちがステージ上で見せた涙とか表情は、不安な気持ちの表れです。でも、こんな私たちだからこそ伝えられるメッセージがあると思うんです。私たちが武道館を成功させることで、たくさんの人たちの背中を押すことができたらと思います」(古川)



「とりあえず親にはすぐ報告しました(笑)。結成から5年かかってここまで来ましたけど、武道館ではこれまでの集大成を見せたいです。不安な気持ちもありますけど、泣いても笑っても1回しかないので、とりあえず全力で楽しみたいです」(新井愛瞳) なお、「11月まで、どのようにグループの魅力をアピールしていくのか?」と問われた仙石は、「この7人の日々の生活からしっかりしなきゃ……」と的外れなコメント。これには思わずメンバーや報道陣からも失笑が漏れる。また、空手パフォーマンスで知られ、“破壊王”の異名も持つ佐保は「氷柱割りを実現させたい!」と腕をさすっていた。

(取材・文/小野田衛)



■アップアップガールズ(仮):2011年3月、ハロー!プロジェクトの研修期間であるハロプロエッグ(現・ハロプロ研修生)から戦力外通告を受けた7人によって結成。「ハロプロの落ちこぼれ集団」と揶揄されながらも、負けじ魂を前面に打ち出したガッツ溢れるライブ・パフォーマンスで徐々に頭角を現していく。グループはこれまで横浜BLITZ、中野サンプラザ、日比谷公会堂などのワンマン公演を大盛況で終わらせ、次なる目標として武道館公演を挙げていた。



★アップアップガールズ(仮)ライブハウスツアー2016 “The Seven LIVE Alien”
2016年6月18日(土)長野県CLUB JUNKBOX
2016年6月19日(日)群馬県club FLEEZ

★アップアップガールズ(仮)Zeppツアー2016
2016年6月12日(日)北海道 Zepp Sapporo
2016年6月25日(土)大阪府 Zepp Namba
2016年6月26日(日)愛知県 Zepp Nagoya
2016年7月3日(日)東京都 Zepp DiverCity TOKYO


小野田衛 1974年、神奈川県生まれ。出版社勤務を経て、現在はフリーの編集・ライターに。『月刊ENTAME』では主にハロプロとプロレスの記事を手がける。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)。

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