「Yuki Kajiura LIVE vol.#7“FICTION”」より

「Yuki Kajiura LIVE vol.#7“FICTION”」より

Yuki Kajiura LIVE vol.#7“FICTION
”公式レポ到着!

アニメ、映画、ゲーム、舞台、TVなど幅広い分野で音楽を手掛け、ユニット・See-Sawやソロプロジェクト・FictionJunction、そしてKalafinaなど、多彩な活動を展開している梶浦由記。彼女のライブ【Yuki Kajiura LIVE vol.#7“FICTION”】が、6月29日にNHKホールにて開催されました!

そこで今回は、今年3月リリースのアルバム『FICTION II』の収録曲を中心に、約3時間にわたって22曲が披露されたという同ライブの公式レポートをお届けします!

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■梶浦由記/FictionJunction 〜 Yuki Kajiura LIVE vol.#7 "FICTION"

2011.6.29 NHKホール

梶浦由記が「大好きなホールであり、夢の場所」と語るNHKホールで、6月30日に約1年振りとなるYuki Kajiura LIVEが開催された。今回のタイトルは“FICTION”。今年3月にリリースしたアルバム「FICTION II」の収録曲を中心に、約3時間にわたって22曲が演奏された。

青いライトの中、1曲目「lotus」のエスニックなサウンドが流れ始めライブはスタート。WAKANA、YURIKO KAIDA、KEIKO、KAORIの4人の歌姫がステージに姿を現す。歌姫の衣装は白を基調にした衣装で統一。この衣装の意味は後の展開で明らかになる。

2曲目はアップテンポな「E.G.O」。「FICTION II」の曲を2曲披露したところで最初のMC。梶浦と4人の歌姫が観客に挨拶。

その後の4曲はゆったりとした展開。5曲目の「MARCH」で、ゲストミュージシャンの赤木りえがステージに。ピンスポットが当たる中、美しいフルートを披露する。続く6曲目もフルートをフィーチャーしたインストゥルメンタルの「blue clouds」。アニメ『ツバサ・クロニクル』に使われた美しい曲だ。

2回目のMCを挿んで『魔法少女まどか☆マギカ』のサントラより「Sis puella magica!」、さらに10曲目に同じく「Credens justitiam」をライブ初披露。『まどマギ』ファンにとって待望の2曲となった。
続く11曲目はこの日初の日本語曲「eternal blue」。ゲーム『戦律のストラタス』主題歌で、この曲も初披露。「時の向こう 幻の空」「花守の丘」と日本語曲を連発した後、劇場版『空の境界』のサントラ2曲をメドレーで。ピアノのみの演奏でWAKANAとKEIKOが深い歌声を響かせる「in the garden of sinners」から、全ての楽器が加わり4人の厚いコーラスを聴かせるアップテンポな「from paradigm」へ繋いで、再び「in the garden of sinners」に戻っていくという構成。演奏が終わると大きな拍手が会場を包んだ。

15曲目は「FICTION II」から、フィンランドの民族音楽ヨイクを取り入れた「heigen」。歌姫のコーラスに、録音によるヨイクの歌い手ヨハン・サラ・ジュニアのボーカルが重なり神聖な雰囲気に。そこから「FICTION II」の曲を続け、アンコール前のラストはKEIKOとKAORIがメインを務める「maybe tomorrow」。歌詞は英語だが訳詞がスクリーンに映し出され、過去を大切にしながら未来へと歩いて行くという曲のテーマが会場の共感を誘った。

一旦ステージからメンバーが去り、アンコールの拍手が鳴り始める。だが新曲「stone cold」のビデオクリップが映し出され、会場は静かに。ビデオクリップには白と黒、2パターンの衣装を着て歌う歌姫たちの姿が。そのうちの白い衣装が、今回のライブで彼女たちが着ていたものだった。

となると、アンコールでの衣装チェンジで歌姫たちが黒の衣装に着替えて出てくるのは必然。そしてアンコールの1曲目は生歌での初披露となる「stone cold」。アグレッシヴな楽曲に会場のボルテージは上がり、続いて定番曲の「zodiacal sign」へ。キーボードを弾く梶浦も手振りで踊り、歌姫たちと一緒に歌い、ヘッドバンギングまで披露する。シングル曲「Parallel Hearts」を挿み、アンコール最後の曲はKAORIがメインの「Sweet Song」。最後はしっとりと3時間近くに及んだライブを締めくくった。

それぞれの声の持ち味を存分に発揮し、複雑に絡み合うボーカルを披露した歌姫たち。梶浦の気の置けない仲間であり一流のプレイヤーであるバンドの艶のある演奏。そしてライブを心から楽しみながら、質の高いアレンジと構成でドラマティックな空間を作り出した梶浦由記。MCではメンバー全員が自分自身の「なんかホッとすること」(略してNHK!)を披露して場内を和ませたり。観客にとって、幸せすぎる3時間となった。

OKMusic編集部

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