コム デ ギャルソン・シャツ 2016-1
7年秋冬コレクション - 自由な発想で
色柄をパッチワーク

まずは、コム デ ギャルソン・シャツから。今季のテーマは「ハイブリッド」。アイコンであるシャツをキャンバスに、今季は3次元の要素を加えて、さらに表現に広がりをもたせている。

スタートダッシュを切ったのは、日本人アーティスト・安野谷昌穂によるイラスト。カラースプレーのような淡い色彩とパキッとした黒ラインを組み合わせて、刺激的な世界観を創り上げている。描かれているのは、人のモチーフや写実的な手の模写など。このユニークなイラストと対峙させるように、胸下を境界線として、上下に異なる模様を配置。シンプルなストライプ柄との対比は、両者の長所が顕著に浮き出て面白い。

また、シャツを大きく二つにカットし、パッチワークするという手法もポイント。今季は、メタルパーツやベルトなども加えてより個性的にデコレーション。ベルベットやデニムといった厚手の素材は、テープでとめるようにランダムに配して、テキスタイル同士を接ぐ。

3次元の要素とは、立体的なデコレーションにある。ショルダーラインから顔を出す、星モチーフ。中には中綿のようなものが入っていて、ソフトな手触りだ。バックスタイルにこのモチーフを連ねているルックもある。また、柄同士の掛け合わせも自由な発想で展開。縞模様、ペイズリー、チェックなど、個性豊かな面々を融合させて、オリジナリティあふれる一着を製作している。

一方で、キルティングアウターから始めた、コム デ ギャルソン・シャツ ボーイ。アウターの裾をパイピングで彩り、ポップに仕上げて。続くのは、大きさ・色彩の異なるバリエーション豊かなチェックたち。テキスタイル同士の垣根も、またトップスとボトムスの境目すらも忘れさせるほどに、自由に“つぎはぎ”されている。

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