【連載コラム】蟹江一平、「夢の四十
路」について考える（第18夜）

皆さんこんばんは、「蟹江一平の今夜も歌っていいですか？」第18夜です。

いよいよ年の瀬、12月に入りましたね。そろそろ2015年ともお別れですよ……悔いのないように、残りわずかになってきた2015年を思いっきり楽しみましょう！

ワタクシ蟹江一平、ちょっと気が早いですが来年2016年6月で40歳になります。いよいよ、「夢の四十路」に突入です……きゃっほーい!!　これは喜ばしいことですよ、なにせ「男の人生は40歳から始まる」なんて言葉もありますからね、期待しちゃいます。どんな人生が始まるのでしょうか？

といっても…… 40歳になるという自覚が全く無いのです。悲しいかな、自分の年齢がもはや、分からなくなってきてます。舞台漬けだった20代を終えて30歳になるときにはすごく重いものを感じました、「ああ、俺もいよいよ三十路だ！　ここからだ、ここからが新たなる始まりだ！」と。結果、約10年間「三十路」を生きて来ました。長いような短いような日々を積み重ねて。本当に充実していましたし、ターニングポイントと思える瞬間もいくつもありました。

そして来年、「四十路」。うーん。取り残されてる、年齢に取り残されてる！　実感が持てない！　
色んな感覚が30歳くらいで止まってしまった感がすごくあるのです……。実際、全く年齢通りに言われることもないですし。でも特に「若作り」してるわけじゃないんですよー？　もうね、仕方ないことです。だって年齢に付いて行けないんだもーん（笑）

痛々しい？　痛々しいでしょうとも！

もう開き直ってね、「俺だけの四十路」生きて行きますよ！

でもあと半年ありますからね、「ラスト三十路」楽しみたいと思います。

でもなぜ、こんなにも年齢を意識したかと言うと……

今朝、開いた新聞に広島カープの黒田投手とレッドソックスの上原投手の記事が出てたんです。共に40歳で、内容としては「現役続行」について。観戦としての野球には特に興味は無いのですが、人間ドラマとしての野球には興味があります。先日、巨人の高橋由伸氏も監督になりましたし、セ・リーグは全員40代の監督になったようですね。上原投手はそのことを聞かれて「40代になって、共にプレーした選手が現役を引退して指導者になるケースも増えてきた。でも、自分はまだまだ現役続行しか考えていない。来季も１日１日が勝負だ」と。黒田投手も迷いはあったようですが、来季も現役続行を決断されたようです。

つまり、スポーツ選手にとって40歳は「現役続行か否か」という決断が迫られる年齢な訳です。（早い人はもっと早かったりしますが）

で、お二人の記事を読んで年齢を見たときに「おおっ、40歳か……俺も来年、40なんだよな……」と自分の年齢に思いを馳せた、と。

我々芸能の仕事における40歳なんてまだまだヒヨッコもいいところで、生きている以上永遠に「生涯現役」でなければならない、「引退」という文字は無いに等しいのかなと思っています。

そういう意味でも「一生現役」でいられるこの職業はとてつもなく苛酷ではありますが、幸せなことなのかもしれないなと…… 思いますね。

とにかく、続けていく秘訣は「錆びないこと」かなと…… 錆びたら終わりかなと、思ってます。

「時代に取り残されないように」、常に感覚を研ぎ澄ませて行きたいと思います！　

と、思っていたらこの曲を口ずさんでいました……
横山健さんのかき鳴らすギターから繰り出されるパンキッシュなメロディもさることながら、歌詞が響きます。

来年四十路か…… と思うと、さらに響きました。

熱いものが込み上げてきて、気づいたらジョギングしてました（汗）

蟹江一平　東京都出身、1976年生まれの39歳。

1999年NHK朝ドラ「すずらん」でデビュー。以後数々の映画、ドラマに出演するも15年以上もの間「やや売れ俳優」として地道に活動を続ける。
2014年10月、CX系「アウト×デラックス」出演後、バラエティー番組に出演し始め「2015年、やや売れ俳優からじょじょ売れ俳優になり始めた」(本人談)。
2015年10月からはTBSラジオ「ザ・トップ５」金曜パーソナリティを務めている。
（番組HP：http://www.tbsradio.jp/top954/）
無類の音楽好きでカラオケ好き。夢は「CDを出して全国ツアーしたい！」とのこと、今後俳優業はどうなってしまうのかー?!

（Ｃ）蟹江一平