【THE COLLECTORS】『THE COLLECTOR
S "MARCH OF THE MODS" 30th Annive
rsary』2017年3月1日 at 日本武道館

撮影:柴田恵理/取材:竹内美保

 “ようやく身の丈にあった場所でライヴができる。30年かかった”ーートレードマークのユニオンジャック柄のスーツに身を包んだ加藤ひさし(Vo)のこの言葉が、もう全てを表していた。そのステージに立つまでにかけた歳月の重み、変わらないものと変えてきたことが織りなす進化の歩み。“LOVE”のリフレインがそこに駆け付けた人たちをやさしく強く包み込む。「愛ある世界」がオープニングに選ばれたのは、THE COLLECTORSからの“30周年”の共有/共鳴の証としての贈り物なのかもしれない。

 シンプルなステージから次々と歌い奏でられていく、彩り豊かな“心のヒットチャートNo.1ソング”の数々。「夢みる君と僕」「僕は恐竜」「僕の時間機械(タイムマシーン)」といった極々初期のナンバーが(実は前身バンドのザ・バイク時代の楽曲)、輝きを失わない、決して色褪せることのない宝物として鳴り響いてくる。カラフルなポップミュージック、そしてグルービーなロックンロールの数々にオーディエンスの瞳はキラキラ。すっかり夢中だ。スペーシーな「2065」や古市コータロー(Gu)がリードヴォーカルを務める「Dog Race」など、バンドの歴史の中のフックとなる楽曲がしっかり組み込まれていたのも粋な心配りを感じさせる。

 “MARCH OF THE MODS”ーー圧倒的な、そして痛快な初の日本武道館公演。加藤が中盤で羽織ったM-51(モッズパーカー)は、とても誇らし気だった。

セットリスト

  1. 愛ある世界
  2. MILLION CROSSROADS ROCK
  3. TOUGH
  4. 夢みる君と僕
  5. たよれる男
  6. プラモデル
  7. 世界を止めて
  8. 悪の天使と正義の悪魔
  9. 2065
  10. ロックンロールバンド人生
  11. 僕は恐竜
  12. 未来のカタチ
  13. 僕の時間機械(タイムマシーン)
  14. Dog Race
  15. インスト(Space Alien)
  16. 青春ミラー(キミを想う長い午後)
  17. NICK! NICK! NICK!
  18. T シャツレボリューション
  19. 百億のキッスと千億の誓い
  20. <ENCORE1>
  21. ロマンチック・プラネット
  22. TOO MUCH ROMANTIC!
  23. 僕はコレクター
  24. <ENCORE2>
  25. 恋はヒートウェーブ
THE COLLECTORS プロフィール

ザ・コレクターズ:1986年初頭、ブリティッシュビートやブリティッシュサイケに影響を受けた加藤ひさしと古市コータローを中心に結成。2014年に山森“JEFF”正之、17年に古沢“cozi”岳之が加入し、現在のメンバーに。メジャーデビュー30周年を迎え、17年3月1日には初の日本武道館を開催し、18年11月には初のドキュメンタリー映画『THE COLLECTORS ~さらば青春の新宿JAM~』が公開された。20年11月には、加藤ひさしの還暦記念ワンマンライヴ『THE COLLECTORS, HISASHI KATO 60th BIRTHDAY LIVE SHOW “Happenings 60 Years Time Ago”』を開催。そして、21年6月はバンド結成35周年記念公演を大阪城音楽堂で開催し、22年3月には5年振り2回目の日本武道館を実施した。THE COLLECTORS オフィシャルHP

OKMusic編集部

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