ヒップホップ・フェス『THE HOPE』が示すシーンの未来 オフィシャル・レポート到着
“日本最大級のヒップホップ・フェスティバル”を掲げ、多くの注目と期待を集めて開催された『THE HOPE』。野外のブースに登場したDJ陣も併せると、この日、会場の国立代々木競技場 第一体育館には総勢50組以上のヒップホップ・アーティストが集結した。
『THE HOPE』のフェス名をかたどったモニュメントや、出演アーティストらの名前がコラージュされた大きなブロック、そして、ネオンの明かりが灯るラジカセ型のDJブースなど、会場の入り口には無料で入場可能な「FESTIVAL AREA」が設けられた。フード・エリアも並ぶ野外スペースは、晴天のもと自由に楽しむオーディエンスで賑わい、高揚したフェスの雰囲気をより一層盛り上げていた。
チケットを手に場内へ入ると、すぐ目に飛び込んでくるのは「NIKE SNKRS」による大きなブース。歴代のスニーカーに加え未発表のレアなモデルや出演アーティストの私物スニーカーも展示され、来場者の目を引いた。さらにはスニーカーを磨いてくれるシューシャイン・スポットもお目見えし、ヒップホップ・シーンに根ざすスニーカー文化を体現したような空間が出来上がっていた。こうした複合的なプレゼンテーションは、まさに次世代のヒップホップ・フェスならでは。これまでにないヒップホップ・フェスの在り方をも提示していた。
開演時間ぴったりにステージに登場し、先陣を切って会場のアツい火蓋を切ったのはBleecker Chromeの二人。KenyaのボーカルとアクティヴなXinの動きがステージを彩った。その後、福岡のラップクルー、Deep Leafが登場し、メンバーである16のソロ・ステージへ。短い転換の後にEASTA、ShowyRENZO、Only Uらフレッシュなメンツのパフォーマンスが続く。前半のパフォーマンスの白眉となったのは、Only Uによる「Stranger」、Fuji Taitoによる「Crayon」、Candeeによる「ASOBI」など、SNSを中心にヴァイラル・ヒットとなったヒット曲の数々だ。早くもオーディエンスの一体感を生み出し、若手アーティストの瞬発力の高さをグイグイと見せつけていく。2021年の『ラップスタア誕生』の覇者であるeydenも、早くも人気ラッパーとしての風格を漂わせ「House Party」で会場を沸かせた。目を引く衣装で登場したCYBER RUIは全身からフレッシュなエネルギーを放ち、魅力たっぷりのパフォーマンスを披露。