世界へと向かうソウル界の新星・Naz。確固たる音楽観に迫る
未来を掴むに相応しい才能だ。シンガーとして優れているだけではない、Nazはアーティストとしての「姿勢」にこそ魅力がある。冨田ラボと江﨑文武(WONK)のプロデュースでデビューを果たす、沖縄出身の19歳・Naz。まだデビュー前の新人ではあるが、イギリスでの活動も決めている彼女には、求める音楽の形があり、世界の舞台で歌うヴィジョンがある。
BTSのビルボードチャート1位獲得や、躍進を見せる88rising、さらにはPerfumeやBLACKPINKのコーチェラ・フェスティバル出演など、アジアの音楽シーンの気運が変わってきているのは周知の通り。そうした状況において、これからは海外の音楽へとコミットする気概やスタンスを持つことは、アーティストとして益々重要なファクターのひとつになるだろう。もちろん、いきなり海外のシーンで活躍することは容易ではないはずだが、世界のどんな場所であれ、臨めば届き得ることを彼女は自然体で知っているのだろう。
洗練された音を聴かせる、モダンなR&Bやフューチャーソウル、ジャズからの反響も聴こえてくるEP『JUQCY』。その奥にある彼女の音楽観と美意識を紐解いた。
Photograph_Hiroaki Noguchi
Interview&Text_ Ryutaro Kuroda
Edit_Miwo Tsuji