John Bonham

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    John Bonhamジョン・ボーナム

    果たしてジョン・ボーナムが生きていたらレッド・ツェッペリンは今も活動を続けていただろうか?
    確かに、いつもスポット・ライトを浴びていたのはロバート・プラントとジミー・ペイジだったが、音楽的にグループの要となっていたのがボーナムのドラムであることは疑いようもない。ボーナムの死が引き金となってツェッペリンが解散したという事実にも素直に納得できるのだ。
    高度なテクニックもそうだが、彼がバンドにもたらしたものは躍動感溢れるグルーヴだ。ツアー中の飛行機の中では、いつもジェイムス・ブラウンを聴いていたというエピソードが物語るように、そのドラミングは常にファンクを意識していた。ドスドスと腹に響くバスドラは<スタックス>のハウス・ドラマーのアル・ジャクソンJr.、そしてシンコペートするビートはニューオリンズ・ファンクの代表選手ミーターズなど。しかしそれらを単なる物真似に終わらせず、アングロ・サクソン流儀のダイナミズムや手数の多さで見事血肉化したのがボーナムの真骨頂である。
    32歳の若さで早逝したため、ソロ作品をこの世に残すことはなかったが、『Led Zeppelin II』の「Moby Dick」や『Coda』の「Bonzo's Montreux」でドラム・ソロを堪能することができる。しかしその魅力の真髄に触れたいのなら、やはり歌やギターのバックでダイナミックなグルーヴをうねらせるボーナムを聴くべきだろう。

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