【速レポ】『ランティス祭り』DAY1(4):アイカツスターズ!らのメドレーでヒートアップ
妖精帝國を象徴する国旗がなびく様がスクリーンに映し出され、どんよりとした漆黒の曇り空を背景に一羽のカラスが何やら不穏な物語の始まりを告げる中、シンフォニックなサウンドが押し寄せ“いくぞ、幕張!”の一声を合図に真っ赤なサイリウムの海、ひしめく臣民(ファンの呼称)を前に漆黒の世界観を提示する彼女たちは無敵だ。妖精を信じる人間が少なくなってしまった朽ちた現代に、幕張(人間界)に降り立った終身独裁官・ゆい様(Vo)率いる5人組ゴシックメタル・バンド、妖精帝國はヘヴィなサウンドでありつつも、繊細な感情をエアリーな独自な声色で表現する力に心底魅了される。そんな女皇・ゆいのみが唯一の妖精の存在だ。TVアニメ『未来日記』のOP主題歌「空想メソロギヰ」でもドラムの重低音とヘヴィネスなギターが鳴り響く中、スリリングに攻めたステージングに息を飲むように聴き入った。葛藤に向き合う力強さを宿す血気に逸る臣民の歓声を浴びて歌い終えると真っ赤に統一されたサイリウムの光に“光る棒は我々の式典(ライヴ)の時には見ることがないからなぁ。それは赤だけなのか?”と人間界の不思議なサイリウムに反応を示した。そんな徹底された世界観もさることながら、臣民のテンションをさらに引き上げたのはゆい様が独裁官席から見下ろし歌い出った「Patriot Anthem」。“其方らの本気の声、聴かせる時間だ! 元気は残ってるな? 力の限り叫べ!”と巻き起こったシンガロングには、ゆい様にどこまでも付いて行く熱き信仰心を感じさせるような一直線に力を宿した声が印象的で、去り際の“そなたらが我が帝国とあらんことを”とお決まりの言葉がとても頼もしかった。妖精帝國と人間界がひとつになる瞬間を目撃した余韻にシビれるほど胸を打たれた。