ちあきなおみが歌う主題歌収録、映画『象物語』サウンドトラックCDが待望の復刻
『キタキツネ物語』(1978年)を手がけた蔵原惟繕が総監修し、蔵原惟二と日野成道が共同監督、アフリカの大自然に暮らす象の家族を描いたドキュメンタリー映画『象物語』(1980年公開)。本作のオリジナル・サウンドトラックが13年ぶりに復刻、ソニーミュージックショップ販売限定商品として7月3日に発売された。
本作は日本歌謡界の大御所、川口真が作曲、編曲は川口に加え萩田光雄、小六禮次郎が担当し、劇中曲は東京交響楽団とSHOGUNによる演奏である。吉田保と鈴木智雄がエンジニアを務めている。
主題歌と挿入歌は、作詞:阿木燿子、作曲:宇崎竜童、編曲:船山基紀で、ちあきなおみが歌う「風の大地の子守り唄」、「アフリカン・ナイト」。この2曲はこれまでシングルとしてリリースされたことはなく、このオリジナル・サウンドトラック盤にのみ収録されている。発売当時から名曲/名唱として評価が高かったこともあって、2005年4月20日に完全生産限定盤として初CD化された際も即完売となり、長らく中古市場でもプレミア価格で取り引きされていたが、今回待望の復刻となった。
「風の大地の子守り唄」は、ジュディ・オングの「魅せられて~エーゲ海のテーマ」(1978年)、久保田早紀の「異邦人~シルクロードのテーマ」(1979年)に続く3部作の締めくくりとして「アフリカのテーマ」とサブタイトルが付けられている。シングルカットされなかったことで知る人ぞ知る楽曲となってしまったが、エキゾチックなテイストを取り入れ、日本のポップスの歴史に一石を投じた2曲にも決して引けを取らないクオリティなのは言うまでもない。ぜひこの隠れた名曲をチェックしてほしい。